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タツノコプロ創立55周年作品である本作は、“破裏拳”の達人である鎧武士(よろいたけし)の活躍を描くSFアクション。溝端淳平、山田裕貴、原幹恵、柳ゆり菜らが出演した。
坂本と野中は、上映後に“ネタバレOK”のトークコーナーへ登場。原演じる研究者・稗田玲が転身するポリマーアルテミスのスーツに関して、野中は「一番(デザイン案の)量が多かったのはアルテミス。監督にたくさん駄目出しをもらった」と振り返る。肌の露出が多い同スーツだが、当初は男性版スーツとほぼ変わらなかったそう。現在の露出量になった理由を、坂本は「女性がスーツを着たときに、どれくらいもとのプロポーションを保てるかが大事。『(仮面ライダー×仮面ライダー フォーゼ&オーズ MOVIE大戦)MEGA MAX』の仮面ライダーなでしこで女性スーツを作ったけど、どうしても厚みが出てしまった。全身をカバーするのは難しいから、(アルテミスは)しょうがなくこうなりました(笑)」と説明する。
女性来場者からもアルテミスのデザインを絶賛された坂本は、「009ノ1 THE END OF THE BEGINNING」「白魔女学園」にも参加したJAP工房が協力したことを明かし「女性デザイナーなので、体のラインが一番きれいに見える形を女性目線で入れてくれる。だから女性の観客にも気に入っていただけるんだと思います」と語った。
さらにポリメットの実物展示を見た観客から、サイズの小ささについて聞かれると、坂本は「さすが、質問がマニアック!」と喜びのリアクション。野中は「最初に溝端くんの顔型を取って、粘土を盛り付けていきます。今回はLEDや配線を入れる厚みも必要だったんです」と苦労を振り返る。溝端とスタントマンが共用できるサイズで作ったそうで、坂本は「もちろん役者さんたちが小顔だったのもあるけど、あのサイズをキープできたのは奇跡」と熱弁。さらに「ポリメットは口の部分が出てるから、隙間ができないようにグッと締め付けると顔の肉が圧迫されて見えちゃう。メットを着けた状態でのセリフもあるので、伸縮性の別ピースを付けて、口と連動して動くようになってるんです」とこだわりをアピールした。
司会から「もし続編があるとしたら、何を描きたいか?」と聞かれた坂本は、多人数での戦闘シーンと回答。「僕はライダー作品でもたくさんの戦闘員と戦わせるのが好きなんですが、やっぱりお金がかかるんですよね。同時期にスタントチームが『HiGH&LOW』の撮影をしてたんですけど、『こっちは40人いるよ』って言ってたりして。平気で40人を1カ月拘束できるなんて、LDHは本当にすごいです。僕らは3人、4人っていう世界ですから」と実情を述べる。そして「今回は皆さんにポリマーというものを知ってもらうために、ポリマー対ポリマーの戦いを選択しました。今度機会があれば、多人数戦にしたい! 他のタツノコヒーローとコラボしつつ、『シビル・ウォー(/キャプテン・アメリカ)』みたいにタツノコユニバースを作りたい!」と野望を語った。
そのほかにもイベント内では、ポリマーティターンのデザイン誕生の裏には「北斗の拳」ラオウのイメージがあったことや、当初のプロットには水中戦のシーンが含まれていたことなどが明らかに。そして最後に坂本は、「こういう作品が世に出ていくのも、観てくれる皆さんがいてくれるからこそ。皆さんと一緒に作品を作っているつもりです」と観客に感謝を述べ、イベントを締めくくった。
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