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最果タヒの詩集を原作にした本作は、生きづらさを抱えながら東京で暮らす男女の姿を描いたラブストーリー。石橋は原作を読んだ感想を「撮影を通して見たことのない世界を見れると思いました」と述べる。脚本を初稿から読んでいたと言う池松は「これは傑作になるなと。素晴らしくて、初稿の段階で筆を止めてもいいんじゃないかと思った」と振り返る。
新宿と渋谷でロケが行われた本作について石井は「東京といえば新宿と渋谷。ロケをするなら撮影が難しい場所にチャレンジしたかった」とコメント。石井の過去作にも出演している池松は「この作品は石井さんの新しい挑戦。それを皆で表現できたと思っています」と力強く語る。
本作で映画初主演を務めた石橋に対して石井は「実力という点においては池松壮亮という天才の足元にも及ばない。でも、新人であるということが圧倒的な魅力だった。新人であるがゆえの奇跡のようなものを起こしてくれた」と述懐。同じく、石橋の印象を聞かれた池松は「僕、石橋さんのことを全然知らないんですよね……3週間一緒にいたんですが(笑)。でも石橋さん演じた美香という人は、生きることが苦しそうでも、でも純粋に生きようとしていて、まっすぐで好きでしたね」と述べる。
MCから石井の印象について聞かれた石橋は「すごい人だけど人間くさい……1人ひとりのことをちゃんと見てくれている……」と途切れ途切れに返答。石井とのエピソードを聞かれた石橋が考え込み、会場に沈黙が流れると、石井が「すごい沈黙の時間でしたね。舞台挨拶史上一番長いんじゃないですか」とフォローし、「今、現場がフラッシュバックしました。本当に大変でしたよ」と告白し、観客の笑いを誘った。
終始緊張した様子の石橋は「私はこの映画でたくさん苦しかったし、たくさん迷惑をかけてしまいましたが、この映画にたくさん救われました」と心境を明かす。一方池松は「昨今いろんな恋愛映画がありますが、そのどこにも属さない稀有な作品です。今をどう生き、人とどうつながるかを僕らもこの作品を通して探しました。ほかのどのメディアでもできない人間讃歌になったと信じています」と述べ、観客に思いを届けた。
「映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ」は本日より新宿ピカデリー、ユーロスペースにて先行公開され、5月27日より全国ロードショー。
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ONODERA Akira @TWDera
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