本日4月17日、「
「64-ロクヨン-」は、昭和64年に起きた未解決の誘拐殺人事件“ロクヨン”を軸に、記者クラブとの折衝や警察内部の対立に翻弄される県警広報官・三上義信の葛藤を描く人間ドラマ。佐藤が三上を演じるほか、綾野剛、榮倉奈々、瑛太、三浦友和らが脇を固める。
佐藤は俳優を目指したきっかけについて、「父親(三國連太郎)が俳優だったので、撮影所にはよく行き来していました。今はモニターで映像をチェックできるから撮影にかける時間が短くなりましたが、昔は1つひとつのカットにすごく時間をかけていた。そんな現場を見ているうちに自分も加わりたいと思って、多摩芸術学園の映画学科に入ったんです」と述懐。
1980年にNHK総合のドラマ「続・続 事件 月の景色」で俳優デビューしたときのことを振り返って「主演の若山富三郎さんから『お前、気持ちできてんのか? できるまで便所にいろ』と言われて。20分ごとにADが『気持ちできた?』って聞きにくるんですけどなかなかできなくて、その間現場をストップさせてしまいました。ただ、その頃はいい意味でそういうことができる余裕が現場にあったんですね」と語り、「若山さんは厳しかったですよ。怒鳴られることはしょっちゅうでした」と明かした。
トークショーの中盤では、「64-ロクヨン-」の原作者・横山秀夫も登壇。スクリーンで予告編が流される予定だったが、トラブルにより映像が流れない事態に。結局予告編の音だけが場内に流れたあと、佐藤が「面白そうでしょ? これは皆さん、どうしても劇場で観ないといけないということですね」と茶目っ気たっぷりに客席に語りかけ爆笑をさらう。横山は映画の主演を佐藤が務めることを知ったときの感想について、「小躍りしました(笑)」と回想。「佐藤さんには(ドラマ版の)『クライマーズ・ハイ』にも出演していただいて、魅力を知ってますから。『64-ロクヨン-』の三上は“鬼瓦”と呼ばれる強面ですが、佐藤さんも怖い顔をすれば鬼瓦に見えますしね」と佐藤を称賛した。
イベントの終盤には、横山が「64-ロクヨン-」の英語翻訳版「Six Four」をカバンから取り出して佐藤にプレゼントする場面も。佐藤は「なんでこの人はステージにカバンを持ってきてるんだろうと思ってたんですよ」と笑わせつつ、受け取った本をうれしそうに眺めていた。
トークショーのあとには佐藤への囲み取材が行われた。原作で緻密に描写される三上の心情をどう演じようと思ったのか聞くと、佐藤は“覚悟”を持って臨んだと回答。「三上の感情をお客さんがどれぐらい理解してくれるかというところは、正直わからないですよ。我々は、文章で表現されたものをなんとか映像という別のフォーマットで再構築するしかない。お客さんにきっとわかってもらえると“信じる”こと。そういう気持ちを大事にしました」と力強く語った。
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