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「EDEN」のモデルとなったDJスヴェンが来日、フレンチハウスの今と昔を語る

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左からスヴェン・ハンセン=ラヴ、フェリックス・ド・ジヴリ。

左からスヴェン・ハンセン=ラヴ、フェリックス・ド・ジヴリ。

6月27日、東京・有楽町朝日ホールにて開催中のフランス映画祭2015にて、ミア・ハンセン=ラヴの監督作「EDEN/エデン」が上映された。そして上映後のトークショーに主演のフェリックス・ド・ジヴリと監督の実兄で共同脚本を手がけたスヴェン・ハンセン=ラヴが登壇した。

本作はDJとしても活躍するスヴェンの実体験をもとに、1990年代から2000年代にかけてフランス人アーティストたちが巻き起こした音楽ムーブメント、フレンチハウスの軌跡と1人の若者の成功と挫折を描く物語。

スヴェンは共同脚本を務めた経緯について「もともと僕の人生を語るための映画ではなかったんだ。ミアが音楽と1990年代の若者の映画を撮りたがっていて、たまたま私がその時代の音楽シーンの一部を担っていた経験があった。だから最初はその思い出を語り聞かせるところからスタートした」と明かす。

続いて観客から、現在再び盛り上がりを見せているハウスミュージックに対して思うことを尋ねられたスヴェンは、「昔はそういった音楽を聴いていた若者が少なかったので、まったく新しい音楽を発見したという気持ちだった。今そういう音楽を好きな若者は、他にもいろんな種類の音楽を聴いていると思うし、自分の聴いている音楽のルーツを理解している。そこが違いだと思うな」と答えた。

現在23歳のフェリックスは実業家的な一面も持っており、自らのレコードレーベルを運営し、普段からさまざまなイベントの企画を行っているほか、近々ファッションブランドも立ち上げる予定だという。若者の失敗や挫折が映し出される本作について「この映画が描いているのは成功と失敗だけではない。人は日々失敗を繰り返すものだから、要は自分の目的に対しどこまで突き進めるかだと思う」と前向きなコメント。

最後に司会から「今後も映画に関わる仕事を続けたいか?」という質問が上がると、フェリックスは「フランス人は職業でもなんでも、すぐに枠にはめたがる。税金の関係でそのほうがいいのかもしれないけど(笑)。でも僕は若さを活かしてこれからもいろいろなことに挑戦したい。俳優としてかもしれないし、監督としてかもしれないけど、これからも映画に関わっていきたい」と軽やかに返答。一方のスヴェンは「いいえ。映画は大好きだけど、本当にやりたいのは文学なんだ」とあっさり答え、会場の笑いを誘った。

フランス映画祭2015は6月29日までの開催。「EDEN/エデン」は9月より東京・新宿シネマカリテほかで順次公開される。

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