スカパラ武道館に10-FEET、モンパチ、アジカン、亀田誠治、小沢健二が集結

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3月28日、東京スカパラダイスオーケストラが東京・日本武道館にてライブ「Live at Budokan ~The Last~」を開催した。

揃いのスーツで登場した出演者20人による「Just A Little Bit Of Your Soul」セッションの様子。

揃いのスーツで登場した出演者20人による「Just A Little Bit Of Your Soul」セッションの様子。

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このライブは3月4日にデビュー25周年を記念してリリースされたベストアルバム「The Last」を携え、バンドにとって約8年ぶりの日本武道館公演として行われたもの。昨年の「バンドコラボ3部作」にてコラボレーションを果たした10-FEETMONGOL800ASIAN KUNG-FU GENERATIONと、このコラボでプロデューサーを務めた亀田誠治がゲスト出演し、総勢20名による豪華なステージが繰り広げられた。

オープニングでは、ステージ中央の奈落からスカパラメンバー9名が順番に登場。そして「The Movin' DUB (On The Whole Red Satellites)」から、「The Last Session」と題した一大メドレーがスタートした。ここではゲストを順番に呼び込みつつ、彼らのナンバーをインストのスカアレンジで一緒に演奏するという演出で、オーディエンスを楽しませる。メドレーの最後は20名のセッションによる「Lonesome Eddy」で締めくくられた。

早くも披露された豪華共演の興奮も冷めやらぬまま、ゲスト陣を見送ったスカパラは「ペドラーズ」「スキャラバン」「White Light」と、アッパーなナンバーを立て続けに披露。会場の熱気をさらに煽る。その直後にはアコーディオンを抱えた沖祐市(Key)がステージ中央に進み出て「君と僕」を1人でパフォーマンス。軽やかに響く口笛と柔らかなアコーディオンの音色が、武道館の空気をまた別のものに染め換えた。

コラボレーションを披露する東京スカパラダイスオーケストラと10-FEET。

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コラボレーションを披露する東京スカパラダイスオーケストラとMONGOL800。

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その後はスカパラのナンバーを交えつつ、ゲストアーティストを順番に呼び込んでコラボでのステージを披露する流れに。10-FEETは「hammer ska」とコラボ曲「閃光」を披露。「最高! 武道館やばいすね!」と笑顔を見せるTAKUMA(Vo, G)に、「楽屋では『全曲参加したいくらいだ』って言ってたよね?(笑)」と谷中敦(B.Sax)が返すと、TAKUMAはあわてた表情で「そんなこと言ってませんよ! やめてくださいよ、スカパラ先輩の命令には『はい』か『イエス』しか返せないんですから!(笑)」と必死で反論して笑いを誘う。また、MONGOL800は「DON'T WORRY BE HAPPY」と「流れゆく世界の中で」をコラボパフォーマンス。茂木欣一(Dr)とキヨサク(Vo, B)のトークで「……沖縄って冬はどんな感じで過ごしてるの?」と尋ねる茂木に、キヨサクは「……欣ちゃん、それ今聞きたい?(笑)」と同じ口調で返し、会場を和やかな雰囲気へ導いた。

左から亀田誠治、川上つよし(東京スカパラダイスオーケストラ)。

左から亀田誠治、川上つよし(東京スカパラダイスオーケストラ)。[拡大]

コラボレーションを披露する東京スカパラダイスオーケストラとASIAN KUNG-FU GENERATION。

コラボレーションを披露する東京スカパラダイスオーケストラとASIAN KUNG-FU GENERATION。[拡大]

「チャンス」のアウトロで1人ステージに残り、ベースリフを奏でていた川上つよし(B)が退場後、入れ替わりで登場した亀田誠治は名曲「The Look of Love」のイントロを鳴らし始め、会場からは歓声が起こる。続いて登場したスカパラメンバーとこの曲を演奏した後は、再び川上も加わって「ハプニング」を披露した。亀田と川上は向かい合ってベースをプレイし、オーディエンスを沸かせる。そしてコラボゲストのラストを飾ったのはASIAN KUNG-FU GENERATION。「遥か彼方」と「Wake Up!」の迫力あるパフォーマンスでオーディエンスを盛り上げる。ここでは後藤正文(Vo, G)と加藤がオープニングの「The Last Session」に関する裏話を披露。「大変だったでしょ、いきなり知らない曲をやれって言われて」と加藤が尋ねると、後藤が「前々日くらいにメールが来て……(笑)。『先輩とは言えムチャぶりがすぎる』って思いましたね(笑)」と苦笑いしながら答えていた。

「20人でのセッションも、こういう長いライブも初めてで。スカパラとして初めての次元に行ってます」と谷中が語った後、「Can't Take My Eyes Off Of You」「All Good Ska is One」を演奏。会場の一体感がピークに達したところで、暗転したステージに小沢健二がサプライズゲストとして登場し、オーディエンスを驚かせる。ベストアルバムにライナーノーツを寄稿した小沢は、その続きとも言える朗読を披露。メキシコのスカファンは「環太平洋の血が流れる仲間がスカをやっている」という意識でスカパラを応援し誇りに思っている、といったエピソードを語り「ここ日本の武道館にいる僕らも誇りを持つ、そういうバンド。東京スカパラダイスオーケストラ、25周年おめでとうございます!」という祝福の言葉でメンバーを改めて迎え入れた。

「Just A Little Bit Of Your Soul」にて、ドラマー4人がリフトアップされたシーン。

「Just A Little Bit Of Your Soul」にて、ドラマー4人がリフトアップされたシーン。[拡大]

長時間にわたる祝宴もいよいよ終盤へ。「Just A Little Bit Of Your Soul」ではゲスト4組が再び登場し、20人セッションに突入する。この曲ではそれぞれのバンドのみで演奏するパートが設けられたが、10-FEETは往年のドリフターズの名番組「8時だョ!全員集合」の「ヒゲダンス」のパロディを披露し会場を沸かせる。モンパチは「小さな恋のうた」、アジカンは「君という花」と、それぞれのヒットナンバーでファンを喜ばせた。また、このセッションではドラマー4人のセットがせり上がった状態でソロ回しを披露する演出も展開。それぞれの個性が楽しめるユニークな演出に、観客だけでなくステージ上の出演者たちも大喜びしていた。

賑々しくセッションが終了し、ステージ上にはスカパラの9人だけが残った。最後のナンバーとして披露されたのはベストアルバムに収録された「The Last」。25周年を迎えてもまだまだ止まらずに進み続けるという意志を感じさせるような、迫力あるプレイでフロアを圧倒する9人。曲が終わると客席からは万雷の拍手が沸き起こる。その音に包まれながら9人はお互いに握手やハグを繰り返し、約4時間にわたるライブの成果を讃え合っていた。

※記事初出時、本文およびセットリストに誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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東京スカパラダイスオーケストラ「Live at Budokan ~The Last~」
2015年3月28日 日本武道館 セットリスト

01. The Last Session(The Movin' DUB (On The Whole Red Satellites) / super stomper[10-FEET]/ Melody[MONGOL800]/ 歌舞伎[東京事変]/ N.G.S[ASIAN KUNG-FU GENERATION]/ Lonesome Eddy)
02. ペドラーズ
03. スキャラバン
04. White Light
05. 君と僕
06. Mission Impossible Theme
07. hammer ska
08. 閃光
09. Diamond In Your Heart
10. ルパン三世'78
11. 花ふぶき~愛だろ、愛っ。~ -Dub ver.-
12. SKAHOLIC GENERATION
13. DON'T WORRY BE HAPPY
14. 流れゆく世界の中で
15. SKA ME CRAZY
16. DOWN BEAT STOMP
17. チャンス
18. The Look of Love
19. ハプニング
20. 戦場に捧げるメロディー
21. 水琴窟
22. Fuckin' In The Bushes
23. 遥か彼方
24. Wake Up!
25. Can't Take My Eyes Off Of You
26. All Good Ska is One
27. Just A Little Bit Of Your Soul
28. The Last

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SABURO HAMANAKA @roar_guns

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