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オダギリジョー、小松菜奈、柳楽優弥、三浦友和らがTAMA映画賞授賞式で喜び語る

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第8回TAMA映画賞授賞式の様子。

第8回TAMA映画賞授賞式の様子。

第8回TAMA映画賞の授賞式が本日11月19日、東京・パルテノン多摩にて行われた。

これは多摩市および近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる、夢を見せてくれる活力あふれる“いきのいい”作品・監督・俳優」を表彰する映画賞。本年度は、2015年10月から2016年9月に劇場公開された映画を対象に選定が行われた。

最優秀作品には選ばれたのは「団地」と「オーバー・フェンス」の2作品。「団地」を監督した阪本順治は「よくこんな変な映画を選んでくださいました」とお礼を述べた後、藤山直美や岸部一徳ら出演者に触れ「怪物を相手にするのは大変。しかも自分が怪物であることに気付いてない怪物。でもベストなキャスティングでした」と撮影現場を振り返った。「全員野球が合言葉だった」という「オーバー・フェンス」の監督・山下敦弘は「スタッフ1人ひとりのアイデアが映画に組み込まれている。自分の力以上のものができました」とスピーチした。

最優秀男優賞に選出されたオダギリジョーは「11月19日は、あの有名な松崎しげるさんの誕生日です。そんな日に賞をもらえるなんて感無量です」と冗談を交えつつ挨拶。今後の抱負を聞かれると「いやあ、先のことはわからないですね……やりたくない仕事をやってまで俳優を続けていくのは嫌。この作品だったらやりたいというものを狭めていきたい」とひょうひょうと語る。同じく最優秀男優賞を獲得した三浦友和は「オダギリくんのあとはやりづらい」と口火を切った後、「11月19日は、偶然ですが私たちの結婚記念日です。俳優を続けていられるのは妻のおかげだと心から思っています。今日帰って喜びを分かち合いたいと思います」と妻の山口百恵への思いを述べると、会場から温かな拍手が沸く。

「オーバー・フェンス」「岸辺の旅」などの演技が評価され最優秀女優賞に輝いた蒼井優。「自分が好きだと思える作品に自分が参加できていることほどうれしいことはない」と述べる蒼井は「オーバー・フェンス」でオダギリと言い争うシーンに触れ「できあがったものを観て、映画の神様が降りてきてくれたとしか思えないシーンができたなと思っています」とコメントし、笑顔を見せた。主演作「ふきげんな過去」により最優秀女優賞に選出された小泉今日子は「監督やプロデューサーとお会いしたときに、新しいチャレンジをするんだという希望を感じた。私もその冒険に乗るという気持ちで参加させてもらった」と声を弾ませた。

ディストラクション・ベイビーズ」などに出演し、最優秀新進男優賞を獲得した村上虹郎は愛媛の松山市でオールロケを行った同作での演技について「そこで生きることを心がけた」と力強くコメント。「葛城事件」で最優秀新進男優賞に選ばれた若葉竜也は共演者の新井浩文の名前を出し「新井くんに『新人賞を取りたい』って言ったら『無理だよ』と言われた。新井くんやりました」と述べ、トロフィーを掲げた。

最優秀新進女優賞に輝いた小松菜奈は、マーティン・スコセッシがメガホンを取った出演作「沈黙-サイレンス-」について「現場も考え方も何もかもが日本と違っていて毎日刺激的だった。チャンスをいただけるならこれからも海外の作品もやっていきたい」と抱負を明かす。同じく最優秀新進女優賞に選出された松岡茉優は「映画はお芝居するという時間を丁寧に取ってもらえて心地がいい。そして同世代の俳優陣も(層が)厚いんです。なので若手女優陣、男優陣で映画界を盛り上げていきたい」と意欲を見せる。

「ディストラクション・ベイビーズ」により特別賞を受けた主演の柳楽優弥と監督の真利子哲也。「日本の映画祭の授賞式に参加するのは初めて。本当にうれしい」と思いを述べた柳楽は「(スタッフとキャスト)みんながいい映画を作りたいというシンプルな理由で集まった。そこが1番の見どころ」と作品の魅力をアピールする。式に出席した出演者の柳楽、小松、村上を見回した真利子は「商業第1作で自分が一緒にやりたいと思うキャストとできてうれしい」と述懐。同じく「ジョギング渡り鳥」で特別賞を受賞した監督の鈴木卓爾は出席が叶わずビデオメッセージを上映。映像の中で鈴木は「『ジョギング渡り鳥』は……どんな映画だろう。11月23日に(第26回映画祭TAMA CINEMA FORUMの中で)上映されるのでぜひ観に来てください」とマイペースにコメントした。

「ふきげんな過去」で最優秀新進監督賞を獲得した前田司郎は、トロフィーを手に持ち「ちょうどこういうのが欲しかった。中が空洞でいい感じの重さ」と開口一番ジョークを飛ばす。撮影現場を振り返り「スタッフやキャストの人たちが頼りない僕を助けてくれた。トロフィーをちぎってみんなに分けたい」と心境を述べた。「ちはやふる -上の句-」「-下の句-」により最優秀新進監督賞を受けた小泉徳宏は「新しいスポ根の金字塔を打ち立てるぞという気持ちで作った」と制作時を振り返った。

第8回TAMA映画賞 受賞結果

最優秀作品賞

オーバー・フェンス」(監督:山下敦弘
団地」(監督:阪本順治

特別賞

真利子哲也柳楽優弥およびスタッフ・キャスト一同(「ディストラクション・ベイビーズ」)
鈴木卓爾およびスタッフ・キャスト一同(「ジョギング渡り鳥」)

最優秀男優賞

三浦友和(「葛城事件」「64-ロクヨン- 前編」「64-ロクヨン- 後編」)
オダギリジョー(「オーバー・フェンス」「FOUJITA」)

最優秀女優賞

小泉今日子(「ふきげんな過去」)
蒼井優(「オーバー・フェンス」「岸辺の旅」「家族はつらいよ」)

最優秀新進男優賞

若葉竜也(「葛城事件」)
村上虹郎(「ディストラクション・ベイビーズ」「夏美のホタル」「さようなら」)

最優秀新進女優賞

松岡茉優(「ちはやふる -下の句-」「猫なんかよんでもこない。」)
小松菜奈(「ディストラクション・ベイビーズ」「黒崎くんの言いなりになんてならない」「バクマン。」「ヒーローマニア-生活-」)

最優秀新進監督賞

前田司郎(「ふきげんな過去」)
小泉徳宏(「ちはやふる -上の句-」「ちはやふる -下の句-」)

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