江戸川乱歩没後60周年記念作品「RAMPO WORLD」が、10月3日から東京・シネマート新宿、池袋シネマロサほかにて順次ロードショーされることが決定。「RAMPO WORLD」には3作品の映画がラインナップされ、10月3日公開の映画「3つのグノシエンヌ」では
「RAMPO WORLD」は、本日7月28日に没後60年を迎えた江戸川乱歩の小説を、時代設定を現代に置き換え、オリジナルの解釈を加えて長編映画化するプロジェクト。映画「3つのグノシエンヌ」は、短編小説「一人二役」を原案にした作品で、ある男が妻の気を惹くために別人になりすまし、妻の反応を楽しむ姿が描かれる。
同名の中編小説をもとにした映画「蟲」は、対人恐怖症の青年が初恋の相手に再会し、恋心を再熱させる愛憎劇。
映画「白昼夢」は、妻を殺害した主人公の男が、妻の遺体を蝋人形にして飾っていることを告白する「白昼夢」と、湖畔にある旅館の大浴場に“のぞき装置”を設置した主人公を軸にした「湖畔亭事件」を、1つの作品として立ち上げる作品。監督を
3作品の主演キャストおよび監督のコメントは以下の通り。
松田凌コメント
違う誰かになりたい
誰しも一度は考えたことがあるように
江戸川乱歩の生み出した少し窪んだ世界はどこか知っている場所でもありました
近からず遠からず、すぐ隣にあることのようで食べ物は喉を通らなくて
まごついている自分を監督に導いていただいて
撮影スタッフの皆さんと共演者の皆さんと
この映像をつくりました
自分もその一人として参加させていただいて
撮り終えた時、もっと撮ってもらいたいと
より映画が好きになったのを鮮明に憶えています
屈折しえぐみのある時間が皆様の目と心にはどう映るんだろう
江戸川乱歩の世界をより知っていただけるきっかけの一つになれたら幸いです
頭を開いて
ゆっくりと
ウエダアツシ コメント
学生の頃に「江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間」(石井輝男監督)をはじめ、「D坂の殺人事件」(実相寺昭雄監督)や「双生児-GEMINI-」(塚本晋也監督)など、乱歩原作の傑作映画には大きな影響を受けましたので、本企画に参加できたことは光栄な限りです。今回原案とした「一人二役」はちょうど100年前に書かれた短編小説です。この100年で社会は大きく変わりましたが、乱歩が描いた“人間の本質”は変わらない……というか、むしろその狂気性や欲望の類いは多様化とともに個人化が進む現代において、新たなリアリティを生み出しているようにさえ思えます。そんな乱歩の世界観を松田凌、安野澄、岩男海史、前迫莉亜という4名の素晴らしい個性をもつ俳優たちが見事に体現してくれました。とてもシリアスで、とても滑稽で、とてもイビツな“愛の奇談”をぜひ映画館でお愉しみください。
平埜生成 コメント
初めての主演映画で凄まじい作品と出会うことが出来ました。俳優として、これほど幸せなことはありません。この作品は、「蟲」というタイトルからは想像つかないほどの「愛(アイ)」が詰まっています。究極のラブ・ストーリーといってもいい。また、乱歩への愛、映画への愛、人間への愛にあふれています。なにより、平波監督の愛に満ちています!
のぼせるほどアツい撮影でした。必死でした。夢中でした。がむしゃらでした。キャスト・スタッフの烈しいエネルギーが凝縮されています。強烈です。毒々しいです。艶やかです。そして、やっぱり愛おしいです。
この「愛(AI)」の物語が、たくさんの方の胸をつき抜きますように!
平波亘 コメント
「蟲」という映画をつくりました。
このお話をいただいた時、小学校時代に図書館で初めて借りた書籍が江戸川乱歩だったことを、鮮明に思い出しました。
脚本化するにあたって、ひさびさに読んだ乱歩の世界は、そこに生きる人たちの倒錯的な愛や歪んだ欲望が、現代社会に棲む私たちの生態がそのまま映し出されているようでした。そうです。ようやく時代が乱歩に追いつきつつあるのです。
この映画は、理不尽な世界に翻弄されながら、叶わぬ愛を届けようとする愚かものたちの想いを、本当に素敵な役者とスタッフで可視化することを目指しました。結果、自分の想像を遥かに超えたとても可愛くてポップな映画になったと思います。ぜひ、劇場でお楽しみください!
見津賢 コメント
本作で主演を務めました見津賢です。
はじめて脚本を読ませていただいた時に、面白い題材で、観る人はどんな印象を抱くんだろうかと予想ができない危うさみたいなものを感じました。そこから主人公や作品について山城監督達と話し合いながらブラッシュアップをしていきました。実際に撮影を終えてもはっきりとした答えは出ないままでした。でもそれが乱歩の世界観に近いのかと気付かされたのです。乱歩二作品の題材を織り交ぜ現代に落とし込んだこの『白昼夢』で起こる化学反応のような何かを、観た皆さんがどう感じるのか、まるで非現実なることが起こる夢の中にいる感覚を味わっていただけるのではないでしょうか。
山城達郎 コメント
「あれは白昼の悪夢だったのか、それとも現実の出来事だったのか。」
江戸川乱歩の「白昼夢」は、この印象的な一文から始まります。わずか数ページの“掌握小説”でありながら、乱歩独特の妖しさと不穏さが凝縮された作品です。今回、映画化するにあたり、「白昼夢」の世界観に、長編小説「湖畔亭事件」の“覗くことに執着する男”という人物を組み合わせ、主人公の内面に深く踏み込みながら、現代を舞台に再構築しました。
乱歩が描いた人間の“性(さが)”は、100年経った今もなお強烈で、鋭く私たちの心に刺さります。見津賢さん、上脇結友さん、宮田佳典さんという魅力的な俳優陣と共に、“覗く男”と“覗かれる夫婦”という特殊な関係性の人物たちを丁寧に掘り下げていきました。
その先にある真実は果たして──「白昼の悪夢か、現実か」ぜひ劇場でお確かめください。
たかも、だったかも🐼 @mom___peach
良いな… https://t.co/fosw6nFm4J