尾形大吾が無名劇団と立ち上げる、男子大学生の群像劇「ほこりにまみれろ」

尾形大吾がプロデュースし、無名劇団と共催する公演「ほこりにまみれろ」が、7月14日から17日まで兵庫の神戸三宮シアター・エートーで上演される。

島原夏海が脚本・演出を手がける「ほこりにまみれろ」は、古びた学生寮を舞台にした“コミカルでちょっと切ない”群像劇。アイザワ寮の男子大学生たちは、代々受け継がれた“話し合いの原則”に基づき、互いに尊重し合いながら、楽しい日々を過ごしていた。そんな中、大学側が学生たちに退去を命令。新たに、あらゆる学生に配慮した“今ドキ”の寮を建てるという。アイザワ寮存続のために大学と交渉する寮長・ヒラメに対し、同室の男・ハルは複雑な思いを抱いていて……。

島原は「『多様性』という言葉を、最近よく耳にするようになった。昔より遥かによく耳にするこの言葉が、全く響かないのはなぜだろう。昔よりも今の方が、閉塞感を感じるのはなぜだろう。そんな皮肉屋な私の気持ちを、いかにコミカルに伝えるか。ということで、今回は、男子寮にブラジャーが落ちていたことから始まる、ワンシチュエーションの会話劇を創作しました」とコメントした。

出演者には尾形と劇団Patchの竹下健人に加え、無名劇団の泉侃生、太田雄介、島原夏海、東田、柊美月、そして天知翔太、充人、東田一将、竜人世界の松田拓士が名を連ねている。上演時間は1時間30分を予定。

島原夏海コメント

「多様性」という言葉を、最近よく耳にするようになった。

しかし昨今は、他人に不寛容な社会。異なる生き方をするひと、あるいはせざるを得ないひとたちを、冷酷に弾き出すか、さもなくば徹底した管理下に置こうとする圧力が強く働く。そんな現状での「ダイバーシティ」なんて言葉、私には空々しい。

学生時代、教室には色々な友達がいて、普段の生活を共にしていた。分かり合えず、時には大喧嘩に発展する先に、お互いの苦労や考え方を肌で感じていたように思う。わざわざ「多様性とは？」「ジェンダーとは？」と学ばなくても、互いを認め合う気持ちが自然とわいていた。

昔より遥かによく耳にするこの言葉が、全く響かないのはなぜだろう。

昔よりも今の方が、閉塞感を感じるのはなぜだろう。

そんな皮肉屋な私の気持ちを、いかにコミカルに伝えるか。

ということで、今回は、男子寮にブラジャーが落ちていたことから始まる、ワンシチュエーションの会話劇を創作しました。