土田英生が新作語る「江戸時代のタイが舞台のMONO版『フレンズ』のような感じ」

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MONO「アユタヤ」のオンライン記者懇談会が本日1月29日に行われ、MONO主宰の土田英生が登壇した。

土田英生

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土田は「今回は時代劇です」と切り出し、「数年前に弥生時代を舞台にした『裸に勾玉』(2016年)という作品を上演しましたが、今回は江戸時代のタイが舞台。当時、南洋のいろいろな場所に日本人町があり、アユタヤにも大きな日本人町がありました。その中で、山田長政のようにタイで出世する人物も出てくるわけですが、今回描くのは、アユタヤの日本町の端に暮らしている人たちがユートピアを探す話です」と説明した。

MONO「アユタヤ」チラシ

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最初に構想を考えたときは、「MONOでは人間が排他的になっていく状況などを書くことが多く、『アユタヤ』でもそういった話を書こうと思っていたのですが、コロナの1年があり、自分の中で『人の心のひだや闇を描きたくない、幸せなものを観たい』という気持ちになって。だから登場人物たちがすぐお互いを許し合うので、ドラマが生まれにくい状況になっています」と苦笑いする。

さらに土田は、自粛期間中に“本当に会いたい人”はそんなに多くはないと気付き、「自分が本当に大事だと思う人を自分も大事にしていきたい、というシンプルな思いになった」と話す。その思いから「『同じ日本人だから』とか『俺たちはトランプ派』というように“会ったこともない同じ属性の人”を大事にするより、例えば多少考え方に違いがあっても、自分が心を砕いた人たちを大事にしたいと思って。それで本作では、日本人やタイ人、日本人町で生まれたタイ人、ベトナムから流れ着いた人などいろいろな属性の登場人物が、お互いを大事にするという話にしたいと思っています」と語る。また土田は自粛期間中にアメリカのテレビドラマ「フレンズ」をよく見ていたと明かし、「『フレンズ』の人間関係から影響を受けた部分はあるかもしれない。江戸時代のタイを舞台にしたMONO版『フレンズ』のような感じです」と話して場を和ませた。

MONOのメンバー。

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またアユタヤを舞台にすることでの難しさを記者に問われると「場所のことより、江戸時代の設定にしたことが難しいですね」と土田。「弥生時代を描いたときは、当時の話し方や言葉について資料に当たりつつも、正直わからない部分があった。でも江戸時代となると、調べればわかる部分もあって。だから(言葉遣いの)“ウソのつき方”が難しいですね」と返答した。

最後にコロナ禍で公演することへの思いを聞かれた土田は、「よく、劇団内でのコロナに対する意識の違いが問題になるという話を聞きましたが、幸せなことにMONOではそういう摩擦はまったくないです」と返答。ただ「よくしゃべるからという理由で、僕がアクリル板に囲われているくらいですかね」と笑顔を見せ、懇談会は終了した。

公演は2月17日から21日まで大阪・ABCホール、26・27日に広島・JMSアステールプラザ 多目的スタジオ、3月2日から7日まで東京・あうるすぽっとにて。また大阪公演の2月20日19:00開演回、東京公演の3月6日19:00開演回は動画配信の予定あり。詳細は劇団公式サイトで確認を。

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MONO「アユタヤ」

2021年2月17日(水)~21日(日)
大阪府 ABCホール

2021年2月26日(金)・27日(土)
広島県 JMSアステールプラザ 多目的スタジオ

2021年3月2日(火)~7日(日)
東京都 あうるすぽっと

作・演出:土田英生
出演:水沼健奥村泰彦尾方宣久金替康博、土田英生、石丸奈菜美高橋明日香立川茜、渡辺啓太

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土田英生 TSUCHIDA Hideo @Tsuchidahideo

フレンズからは随分と離れて来ましたけど笑、毎日粛々と稽古しております!! なんとか無事に上演できます様に!
https://t.co/XeRVsxWTxT

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