「四月は君の嘘」で和田雅成が意欲、安西慎太郎に「影響与えたい」

舞台「四月は君の嘘」の制作発表会が本日6月20日に都内で行われ、キャストの安西慎太郎、松永有紗、河内美里、和田雅成、山下永夏、横井翔二郎が登壇した。

安西が演じるのは、トラウマを抱えた元天才ピアニスト・有馬公生。出演が決定した際の感想を問われた安西は「うれしいという気持ちが大きい反面、同時にプレッシャーもありました。『四月は君の嘘』は、胸が苦しくなる場面もありますが、前向きにもなれる作品。（松永演じる宮園）かをりや友達との交流を通して、公生が成長していくさまがすごく魅力的だと思います」と印象を語る。

自由奔放で美しい個性派ヴァイオリニスト・宮園かをり役の松永は「大好きな作品だったので、かをり役を演じられるんだと思うととてもうれしかったです。原作を読めば読むほど切なくなって、タイトルの意味を知って涙が止まらなかった」と胸中を明かす。また公生の幼馴染であり、彼に淡い恋心を抱く澤部椿役の河内は「音楽に関わらず、何かに打ち込んだ人の心に響く作品だと思います。椿としては、みんなを引っ張る天真爛漫さと、たまに見せる女の子らしい儚い面も出していけたら」と意気込んだ。

司会から「和田さんは皆さんのムードメーカーと伺っていますが……」と紹介された和田に対し、安西は「彼のおかげで楽しくできてます」とニコリ。これを受けた和田が「まだ稽古も始まってないわ！（笑）」とツッコむなど、2人は随所で仲のよさをうかがわせる。公生と椿の幼なじみ・渡亮太を演じることについて和田は「学ランの学校だったので、今回ブレザーが着られるのがうれしくて。渡のビジュアルを見てもらえばわかるんですけど、ブレザーを肩にかけてて……まだ着られてないんですよね」と残念そうな表情を浮かべ、会場の笑いを誘った。

公生に憧れてピアノを始めた井川絵見役の山下は「1つひとつの言葉に重みがあって、心の中にいろいろなことが残る作品なので、出演できて光栄です」と喜びを噛みしめ、「絵見は一見クールですが、実は内面に熱い思いが溢れている、感受性が強いキャラクター。今から演じるのが楽しみです」と笑顔を見せる。また公生を目標としてきたピアニスト・相座武士役の横井は、本作について「青春ってすごくキラキラしてますけど、キラキラに引っ張られて気づいたら壁が目の前にあったりして。登場人物たちが支え合いながら、困難を乗り越える姿が美しい作品だと思います」と分析し、「そんな中で武士は真っ直ぐすぎるがゆえにぶつかり方も間違えてしまうのですが、そんな彼をどう演じられるか、楽しみながら挑みたい」と意欲を見せた。

ピアノ奏者の松村湧太、ヴァイオリン奏者の小林修子による生演奏も見どころの1つとなっている本作。本日の会見には2人も出席し、「序奏とロンド・カプリチオーソ」を披露。今作にかける意気込みを問われた松村は「劇中で描かれている音を奏でさせていただけるとのことで、演奏家冥利に尽きます」と感慨深げに語り、小林は「かをりちゃんの素敵な演奏を届けられるよう精一杯努めます」と思いを明かした。

会見の最後に和田は「渡として公生に影響を与えたいですし、僕自身としても慎太（安西）に影響を与えたい。観に来てくださった皆さんと一緒に、この世界観の中で生きていきたいです」と真摯に語り、安西は「作品の力に負けないようにキャスト・スタッフ一丸となってがんばります。公生が見ている景色が作中で変わったように、この作品をご覧いただいた皆さんにも違った景色を届けられたら」と観客に呼びかけ、会見を締めくくった。

脚本を三浦香、演出を伊勢直弘が手がける本作は、2011年から15年まで「月刊少年マガジン」（講談社）で連載された新川直司のマンガが原作。公演は8月24日から9月3日まで東京・AiiA 2.5Theater Tokyo、9月7日から10日まで大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて行われる。またこのたび、新川の描き下ろしイラストがプリントされたクリアファイルが来場者特典として付属することや、公演終了後にアフターイベントが開催されることも明らかに。さらに本日6月20日より山野楽器とのコラボキャンペーンがスタートした。詳細は公式サイトで確認を。

※初出時、役名表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。