蘇る狂気、阿佐ヶ谷スパイダース「はたらくおとこ」で中村まことら熱演

阿佐ヶ谷スパイダース「はたらくおとこ」の再演が、本日11月3日に東京・本多劇場で開幕した。

2004年の初演以来、12年ぶりに上演される本作には、池田成志、中村まこと、松村武、池田鉄洋、富岡晃一郎、中山祐一朗、伊達暁、長塚圭史と初演時のメンバーが再結集。新たなキャストに北浦愛を迎え、北国の小さな村の潰れた工場に出入りする工員の男たちの姿を描く。

“幻のリンゴ”を作り出す夢に破れ、事務所のストーブを囲んで談笑する茅ヶ崎（中村）、夏目（池田成志）、前田（中山）、バイトの豊蜜（池田鉄洋）。降りしきる雪の中、農場を営む豊蜜の兄・蜜雄（松村）と妹の涼（北浦）、そして行方がわからなくなっていた前田の弟・愛（伊達）が、工場に姿を見せ……。

軽快なやり取りの裏に潜む人々の狂気を長塚が巧妙に描き出し、暴走していく登場人物たちを中村ら役者陣が熱演。結成20周年を控えた阿佐ヶ谷スパイダースが、12年を経て再び挑む「はたらくおとこ」の結末は、ぜひ劇場で見届けよう。

また公演終了後には、阿佐ヶ谷スパイダースの3人によるアフタートークも実施され、11月4日19:00公演のゲストには「はたらくおとこ」の出演者、11月5日19:00公演には山内圭哉、11月7日19:00公演には古田新太と八嶋智人が登場。なお4日の登壇者は当日明らかになる。

東京公演は11月20日まで。その後、11月23日に福岡・キャナルシティ劇場、11月25日に広島・JMSアステールプラザ 中ホール、12月2・3日に大阪・松下IMPホール、12月8日に愛知・名古屋市青少年文化センター アートピアホール、12月14日に岩手・盛岡劇場 メインホール、12月16日に宮城・電力ホールで上演される。