Cody・Lee(李)初日比谷野音は満員で、“何者かになれた気がした”メジャー3周年公演

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Cody・Lee(李)のワンマンライブ「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」が昨日5月25日に東京・日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)にて開催された。

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

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2022年にアルバム「心拍数とラヴレター、それと優しさ」でメジャーデビューしたCody・Lee(李)。この公演は彼らのメジャーデビュー3周年を記念したもので、記念日当日に開催された。日比谷野音でのワンマンは初めてながらチケットは完売。大勢の観客の前で彼らは2時間半にわたってたっぷりとライブを繰り広げた。

野音、間に合ってよかったね

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

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開演SEとしておなじみの「NOT WAR, MORE SEIKATSU」が流れると同時に高橋響(Vo, G)、力毅(G, Cho)、ニシマケイ(B, Cho)、原汰輝(Dr, Cho)がサポートメンバーとともに現れると、会場には途端に手拍子が響き始める。彼らは「君の彼氏になりたい」でライブをスタート。日暮れ前の野音に心地よい空気を生み出したかと思うと、激しいロックチューン「W.A.N.」をプレイし、オーディエンスの体を大きく動かした。その後「ほんの気持ちですが!」を畳みかけ、エッジィながらも抜けのあるサウンドでオーディエンスを惹き付けていくCody・Lee(李)。「I'm sweet on you (BABY I LOVE YOU)」では伸びやかなメロディが広がり、開放的なムードに会場中が包まれた。

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

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数日前まで雨予報だったもののなんとか天気が持ち堪えたことに、安堵の気持ちを漏らしたのち、4人は「冷やしネギ蕎麦」を演奏。メロウなサウンドで野音をダンスホールへと生まれ変わらせ、シンガロングやハンドクラップを煽りつつ観客のテンションを盛り立てる。「おどる ひかり」ではCody・Lee(李)らしい具体性のある情景描写と繊細なギターリフが、野外会場ならではの空気と重なり、観客の感傷を刺激した。ライブ中盤では新曲も披露され、激しいアンサンブルが会場中にこだました。

高橋響(Vo, G)(Photo by Yu Hashimoto)

高橋響(Vo, G)(Photo by Yu Hashimoto)[拡大]

野太いベースの音が「悶々」の始まりを知らせると、その瞬間客席からは大きな歓声が。間奏ではステージ前方に躍り出た力毅が思い切りギターを歪ませ、オーディエンスの視線を釘付けにした。MCではニシマが「野音、間に合ってよかったね」と、10月より休止期間に入る日比谷野音でのライブを実現できたことへの感慨をにじませ、高橋が「本当に憧れていたんで。まさか売り切れるとは思っていませんでした。ありがとうございました」と思いを口にした。

自分が何者かになれたんじゃないかと

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

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ライブ終盤、彼らが演奏したのはインディーズ最後の楽曲として3年前にリリースされた「世田谷代田」。センチメンタルな空気と青さが入り混じったサウンド、メロディ、歌声、そしてコーラスが重なり、暮れゆく野音をそっと包み込む。さらに上京直後の心境を歌った「東京」、代表曲「異星人と熱帯夜」「我愛你」が演奏され、バンドの軌跡を示すようなラインナップを、時に浸りながら、時に声を上げながら、観客は思い思いに楽しんだ。

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

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高橋は野音に集まったファンに改めて感謝を告げながら、「ここまで一緒に歩いてくれた(尾崎)リノちゃんだったり、その前のメンバーのみんなにも感謝しています。ありがとうございます」と去って行ったメンバーへの思いも語る。そして「自分はずっと『何者かになりたい』という気持ちに支配されていたというか。でもそれがなかなか結果にならない日々もあったんですね」とこれまでを振り返り、「今日この野音の景色を見れて少しでも自分が何者かになれたんじゃないかと思えて自信が持てました。皆様のおかげです。ありがとうございます」と自信を覗かせた。ラストにCody・Lee(李)は「イエロー」「drizzle」を演奏。激情ほとばしる轟音を一心不乱にかき鳴らし、ステージを去って行った。

こんな景色が見れるなんて

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」の様子。(Photo by Yu Hashimoto)

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アンコールで登場したCody・Lee(李)は、ライブBlu-ray「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」と新作EP「SILVER」の同時リリース、ワンマンツアー「Cody・Lee(李) SUPER GALAXY TOUR」の開催を発表し、新曲「ダンスする惑星」でライブを再開。異国情緒あふれるエキゾチックなサウンドで再びオーディエンスの体を揺らし、すっかり暗くなった野音に陽気な空気をもたらした。さらに彼らは高橋の地元・岩手にある花巻市文化会館でのワンマン開催を発表したのち、その地元をモチーフにした「桜町」、みずみずしいパワーポップナンバー「涙を隠して(Boys Don't Cry)」、衝動感あふれる「When I was cityboy」を披露する。「When I was cityboy」では高橋が「埼玉のワンルームで作ってた頃は、こんな景色が見れるなんて想像もしていませんでした。素敵なメンバーと素敵な皆さんで今日ここに立てたこと本当にうれしく思います。ありがとうございます」と曲中に語りつつ、彼らは目一杯激しいサウンドを響かせライブをフィニッシュ。誰もいないステージから「NOT WAR, MORE SEIKATSU」が再び流れ、それぞれの生活へと帰っていくように、初の野音公演が終幕した。

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セットリスト

「Cody・Lee(李) Live at 日比谷野音」2025年5月25日 日比谷公園大音楽堂(日比谷野音)

01. 君の彼氏になりたい
02. W.A.N.
03. ほんの気持ちですが!
04. I'm sweet on you (BABY I LOVE YOU)
05. 冷やしネギ蕎麦
06. おどる ひかり
07. LOVE SONG
08. 新曲(タイトル未発表)
09. 悶々
10. DANCE扁桃体
11. 世田谷代田
12. 東京
13. キャスパー
14. 異星人と熱帯夜
15. 我愛你
16. イエロー
17. drizzle
<アンコール>
18. ダンスする惑星
19. 桜町
20. 涙を隠して(Boys Don't Cry)
21. When I was cityboy

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Cody・Lee(李) @C_D_Y_L

|| 𝓜𝓔𝓓𝓘𝓐

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「Cody・Lee(李) SUPER GALAXY TOUR」
「Cody・Lee(李) Live at 花巻市文化会館」
チケット先行受付中!
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