エビ中柏木ひなた、20歳の生誕ライブで夢叶える

私立恵比寿中学の柏木ひなたが20歳の誕生日を迎えた3月29日、東京・マイナビBLITZ赤坂でバースデーソロライブ「Dear you.」を開催した。

2016年よりセルフプロデュースによるバースデーソロ公演を行ってきたエビ中メンバー。開催3度目を数える自身の生誕イベントで柏木は、エビ中の楽曲はもちろん、女性ボーカリストや先輩アイドルのカバーを披露したほか、ステージ上である夢を叶えた。

オレンジ色のペンライトを手にしたエビ中ファミリー（私立恵比寿中学ファンの呼称）が開演を今か今かと待ちわびる中、モノトーンのチェックにオレンジを合わせた衣装で意気揚々と登場した柏木。「ノンストップで参りたいと思います」という宣言通り、「キングオブ学芸会のテーマ～Nu Skool Teenage Riot～」「イート・ザ・大目玉」「誘惑したいや」とエビ中の楽曲を次々とパフォーマンスし、会場を温めていく。中島美嘉のバラード「桜色舞うころ」では、直前までペンライトを振っていたエビ中ファミリーが動きを止め、柏木の伸びやかな歌声にじっと聴き入った。彼女がその後柏木は音楽活動を始めるきっかけとなったアーティスト・安室奈美恵の「a walk in the park」をカバーし、続く「頑張ってる途中」の後半にはフロアや2階席に向かってサインボールを投げ込む。柏木は力いっぱいの投球を見せるも、思いのほか飛距離が伸びなかったようで「肩鍛えたはずなんだけど……」と悔やんでいた。MAX「Ride on time」で観客とおなじみのダンスを楽しんだあと、幕間には柏木がマネージャー3人と「叩いてかぶってジャンケンポン」に挑むVTRを上映。笑い転げながらゲームを楽しむ柏木の姿を、エビ中ファミリーは温かく見守った。

ライブが後半に突入し、柏木はモーニング娘。「恋のダンスサイト」、あか組4「赤い日記帳」とハロー！プロジェクトグループの楽曲を連発。20歳になった自身のセクシーな魅力を見せたあと、彼女がフィーチャーされたエビ中の「紅の詩」を披露した。終盤、AIの「Story」、安室の「Wishing On The Same Star」とバラードソングをしっとりと歌い上げた柏木は思わず感極まり涙を浮かべるも、ももいろクローバーZ「キミとセカイ」、エビ中初期のナンバー「えびぞりダイアモンド!!」を元気いっぱい歌い踊り、本編を締めくくった。

観客の熱烈な“ひなた”コールを受けて再登場した柏木。そのヘアスタイルは自身のブログでほのめかしていたようにツインテールだった。アンコール1曲目を飾ったのは米津玄師「Lemon」。彼女が熱のこもったボーカルを聴かせると、場内から拍手喝采が沸き起こった。その後、リラックスした表情で「HOT UP!!!」を歌った柏木は、「コールをしたり踊ったりするのは楽しいですね。ライブを重ねるごとに歌とダンスを好きになります」とこの日の生誕ライブを振り返った。また柏木が「20歳で叶えたい夢がある」と話すと、ステージにはブルーシートが運び込まれる。観客からさまざまな憶測が飛び交う中、パイを手にしたマネージャーのうっちーが舞台に登場。柏木は髪が汚れないようシャンプーハットを装備し、うっちーから勢いよくパイを食らった。直後、観客からアンコールの声がこだまし、柏木はもう一発パイを受けることに。「バカだなと思ってるでしょ？ くだらない夢に付き合ってくれてありがとうございます」とエビ中ファミリーに感謝を伝えた柏木はラストソング「ちちんぷい」をクリームで真っ白に染まった顔面のままパフォーマンス。すべての演目を終えた柏木は「20歳、いいスタートだ」としみじみ語ったのち、8月に10周年を迎えるエビ中メンバーへの思いや、「安室さんにテレビを通して私の名前を知ってもらう」という自身のもう一つの夢について、声を震わせながら明かした。さらに「20歳も楽しく健康に真面目にバカにがんばっていきたいと思います！」と宣言し、観客に手を振りながらクリームまみれの笑顔でステージをあとにした。