超特急「Just like 超特急」特集|9人で見つめた「らしさ」の答え 加速する超特急、1st EPは夢への“乗車切符”

超特急が4月17日に1st EP「Just like 超特急」をリリースする。

2022年8月に4人のメンバーを迎えて9人体制となった超特急が、9人で改めて“超特急らしさ”を追求したという今作。通常盤に収録のボーナストラックを含む全7曲からは、これまでの歩みの中で貪欲にあらゆる表現を獲得してきた彼らの、彩り豊かな魅力があふれている。

リリースに際し音楽ナタリーは9人にインタビューを行い、作品について話を聞いた。それぞれの収録曲に込めた思い、そして“超特急らしさ”というキーワードに向き合った末に抱いた感情について。9人がありのままに語った14000字を通して、超特急の“今”を見つめてほしい。

取材・文 / 三橋あずみ撮影 / YURIE PEPE

ライブでの定番曲を9人で新たに作っていきたい

──グループ名を冠した新作「Just like 超特急」は、9人体制になった超特急が改めて「超特急らしさ」を追求した1枚と聞いています。なぜこういったコンセプトの作品をこのタイミングで出すことになったのでしょうか。

タクヤ 今が僕らのことをより多くの方に知ってもらえるタイミングかなと。

カイ まさしくそう。2桁号車の4人(シューヤ、マサヒロ、アロハ、ハル)が入ったことで改めて超特急に注目していただいたり、メンバーがテレビをはじめ多くのメディアに出ていく中で、初めてライブに来てくれる方や、超特急から一旦離れていたけど戻ってきたという方が目に見えて増えたこともあって。次のツアー(「BULLET TRAIN Spring tour 2024 "Rail is Beautiful"」)も“初乗車”の方がかなり多いんですよ。こうやって注目していただいているチャンスだからこそ、超特急の入門編であり、ずっと応援してくださっている方にとっては超特急というものを再確認できるようなEPを出すのがいいんじゃないかと。だから本当に名刺代わりの作品になっていると思います。

カイ

カイ

──皆さん自身も、周囲の注目度の変化は如実に感じている。

カイ 自分たちで「うわ、乗ってんなあ」と思うことはないんですけど、何よりライブでの肌感ですね。「初乗車の人?」と呼びかけたときに手が挙がる数、割合がかなり増えているんですよ。

リョウガ そうだな。

──昨年は年間を通して「Cool & Stylish」というテーマを掲げて作品を発表されていましたが、このテーマで1年間活動をしてみた実感についてはいかがですか?

ユーキ 「超特急ってカッコいいんだ」と改めて知ってもらえる機会が増えたと思います。でも、いざ蓋を開けてみれば楽しさもあるから。初めて知ってくださった方には「超特急カッコいい、でもなんか面白い」と感じてもらえたと思うし、前から応援してくれる方には「変わってないな」と思ってもらえたんじゃないかな。改めて惚れてもらえるような、そんなきっかけを作れた1年だったんじゃないかと思います。

ユーキ

ユーキ

──では“名刺代わりの1枚”を作るにあたって、メンバーの皆さんにはどんな要望がありましたか? 制作にあたってリクエストしたことなどがあれば。

カイ 曲に関する細かな注文ではないんですけど、大前提として、僕らの曲はライブで披露してナンボという思いがあるので。ボーカル面でもダンス面でもライブで映える曲を、という意思は制作陣との共通認識として持っていました。あと今回の作品を出すにあたっては、ライブでの定番曲、盛り上げ曲を9人で新たに作っていきたいという気持ちが何より大きいです。シューヤもライブのMCで「過去の曲を大事にしつつ、“9人の定番曲”も作っていきたい」と常々言ってますけど、それは僕たちみんなの思いでもあるから。昔から愛してもらっている曲が流れたらワーッと歓声が上がる、それはもちろんうれしいことなんですけど、それ以上の歓声が「Just like 超特急」の収録曲で作れたらいいよねと。そんな思いがありましたね。

アロハ 普通だったら作品には何かしらの統一性があると思うんですけど、このEPの収録曲はジャンルがバラバラで、しかもすべて違う方向に振り切ってる。僕たちのことを知らない人でも、このEPを聴いてくれたら「超特急ってこういう人たちなんだ」とわかるし、全部まとめて楽しめると思います。

アロハ

アロハ

ネオキスミー? キスミーベイビー・ネオ……?

──では、ここからは1曲ずつ話を伺っていけたら。まず1曲目の「Steal a Kiss」は、挑発的でセクシーな歌詞が特徴のアッパーなダンスチューンです。

リョウガ これが今回のリード曲ですね。

カイマサヒロ あの……。

カイ あ、被っちゃった。「せーの」で言う?

リョウガ 絶対そろわないでしょ(笑)。

カイ せーの!

マサヒロ 振付が……。

カイ 振付が好きー! 一緒一緒!

マサヒロ 僕は、現時点で唯一振りがフルで付いてる曲って言おうとしました(笑)。

タカシ シンクロニズム失敗やな。

タカシ

タカシ

──振付はどなたが?

マサヒロ KAITAくんです。ちなみに「Countdown」(通常盤ボーナストラック)の振付もKAITAくん。

アロハ 最高です。

ユーキ 「Steal a Kiss」の振付には“抜き”のカッコよさがありますね。すべて全力でやるわけじゃなく、サビに向けてボルテージが徐々に上がっていく感じなんです。あと、サビ前にアロハ、タクヤ、ユーキの決めゼリフがあるので、そこが8号車(超特急ファンの呼称)にとってはライブで楽しみなポイントになるんじゃないかな。「Kiss Me Baby」のサビ前にあるキメのような感じ。どこか「キスミー」みたいだけど、でも新しい……ネオ、ネオな「キスミー」です。ネオキスミー? キスミーベイビー・ネオ……?

ハル 誰かの名前みたい。

カイ インフルエンサーの名前連呼してる?

ユーキ 違うって(笑)。でもホントに、キャッチーさがありつつもカッコよさと色っぽさもあるので、とてつもなくイケてる楽曲になりました!

──アロハさんの「こっち向けよ」、タクヤさんの「素直になれよ」、ユーキさんの「好きなんだろ?」は、かなりの見せ場になりそうですね。

タクヤ レコーディングは、スタジオまでの移動時間のほうが長かったです。

一同 あはははは!

アロハ それはそう! 秒だったよね?

ハル 違うでしょ? そういうことじゃないのよ(笑)。

ハル

ハル

カイ それだけバシッと決まったってことでしょ?

リョウガ 一撃必殺だったのか。

タクヤ 「おはようございまーす!」でそのままブースに直行して「素直になれよ」。からの「ありがとうございました、おつかれさまでーす!」だから。

タクヤ

タクヤ

タカシ ボーカルが吸入で喉の準備してるタイミングで、もう帰っていったもん(笑)。

アロハ 実際は何パターンか録って、自分でも納得のいくテイクにしてもらいましたよ。僕は遠くにいる人も振り向かせるような強めな感じを意識して言いました。

──ユーキさんはどうでしたか?

ユーキ 「好きなんだろ?」なんて実際は言えないじゃないですか。自信にあふれたひと言だけど、僕はホントに自信ないんで。だからけっこうリテイクした気がする。

カイ ここ、タイミングも難しいしね。

ユーキ そう。ちょっと特殊なタイミングなのもあって少し苦戦したんですけど、僕はライブをイメージして、ステージに立っているつもりで言いました。

それぞれがしっかり見せ場を取ってる

──ボーカルもアグレッシブですよね。サビの「Hoo 甘々 Sweet Kissが欲しい 嫌?」の歌い方は特にトリッキーで耳に残りました。

シューヤ サビは聴いた人の耳に残ることを特に意識するために、1番、2番、3番すべて歌割りを同じにして2人の声のイメージ付けをしているんです。その中でさらに中毒性を高めるために「Hoo 甘々 Sweet Kissが欲しい 嫌?」のフレーズでは実声から裏声への細かな翻しを繰り返す歌唱法を使ってみました。いろいろ試す中で「あ、これだ」と思って。

シューヤ

シューヤ

──ちなみにこの曲は、センターは決まっているんですか?

ユーキ 「Steal a Kiss」はセンターなしです。みんな絶対センターに来る場面がありますし、それぞれがしっかり見せ場を取ってるんですよ。

カイ ホントに9人それぞれ見せ場があってカッコいいから注目してほしいね。

──では「Steal a Kiss」のミュージックビデオはどんな仕上がりになっていますか?

マサヒロ パフォーマンスメインで、8割くらいダンスシーンになっていると思います。今回は僕らの後ろに電車があるんですよ。電車の中でも踊ったり……。

マサヒロ

マサヒロ

カイ 大掛かりな電車のセットを組んだんです。だから「ユニバーサルさん……!」って、ちょっと思いました(超特急は今作からユニバーサルミュージックとプロモーション契約を結んだ)。

リョウガ そうか、ここでも“連結”効果が(笑)。

マサヒロ 2桁号車は、ここまでしっかりしたセットでのMV撮影は初めてでした。

ハル ただ、撮影場所が東京からけっこう離れたところにある広いスタジオだったんですけど、すぐそばにあった杉の木の、花粉症の人に対する攻撃力がヤッバくて!

リョウガ ちなみに群馬です。

リョウガ

リョウガ

ハル 控室が広くなかったので、僕けっこう外で待機していたんです。当日はある程度耐えられたんですけど、次の日がしんどかったですね……。

タカシ 木の色が花粉で黄色くなってたもんな。あと当日は雪が降るくらい、すごく寒い日で。夜のダンスシーン撮影とか、外と同じくらいの寒さの中で踊ったのが印象に残っています。でもその分ダンスを追求できたので、よりよいMVになったと思います。