キュウソネコカミ「愛してるよー!!」演出満載、赤字の幕張ワンマン

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キュウソネコカミが3月12、13日に大阪・インテックス大阪 5号館、19、20日に千葉・幕張イベントホール、25日に沖縄・桜坂セントラルでワンマンツアー「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」を開催した。この記事では20日の幕張イベントホール公演の様子をレポートする。

キュウソネコカミ「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」千葉・幕張イベントホール公演の様子。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])

キュウソネコカミ「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」千葉・幕張イベントホール公演の様子。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])

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「春になっても」を演奏するキュウソネコカミ。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])

「春になっても」を演奏するキュウソネコカミ。(Photo by Viola Kam [V'z Twinkle Photography])[拡大]

「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」はキュウソが1月から全国で行っていたワンマンツアー「DMCC REAL ONEMAN TOUR~Despair Makes Cowards Courageous 2016~」の追加公演として実施されたもの。20日の幕張公演で彼らは「ウィーワーインディーズバンド!!」「良いDJ」「サブカル女子」といったライブアンセムを序盤から連投しフロアの熱気を急上昇させた。

猿になったヤマサキセイヤ(Vo, G)。(撮影:丹部美咲)

猿になったヤマサキセイヤ(Vo, G)。(撮影:丹部美咲)[拡大]

ヤマサキセイヤ(Vo, G)は「おかげさまでほとんどソールドアウトありがとうございます!」と感謝。スタンドの空席に設置された人型のパネルを指差し「右側スタンドには動かないお客さんばっかりやな!」と観客の笑いを誘う。「伝統芸能」の曲中には舞台袖にはけたヤマサキの代わりに、フジテレビアナウンサーの軽部真一が登場し、口上を述べて観客を驚かせた。軽部アナウンサーの紹介で再登場したヤマサキはゴールドに輝く着物姿を披露。スタッフが撒く花吹雪を浴びながら熱のこもった歌声を響かせた。

猿になったヤマサキセイヤ(Vo, G)。(撮影:丹部美咲)

猿になったヤマサキセイヤ(Vo, G)。(撮影:丹部美咲)[拡大]

キュウソはさらに場内に花吹雪が舞った「春になっても」をきっかけに、「シャチクズ」「フラッシュバック」といったミドルナンバーを届けてファンを魅了。その後ヤマサキは飲食店でキュウソのTシャツを着たファンに存在を気付かれなかったため、我慢できず自ら話しかけてしまったエピソードで客席に笑いを起こす。「売れたい……もっと売れたい……売れるためにコミュニケーション能力を磨いてがんばります!」という彼の言葉から、バンドは新曲「こみゅカ」を披露しファンを喜ばせた。「Scary song」ではヤマサキが猿のコスチューム姿を披露したり、「記憶にございません」では同曲に参加している宮崎朝子(SHISHAMO)のナース服姿がスクリーンに映し出されたりと、バンドはさまざまな演出で観客を大いに沸かせていく。

最前列から後方ブロックの後列までクラウドサーフするヤマサキセイヤ(Vo, G)(撮影:丹部美咲)

最前列から後方ブロックの後列までクラウドサーフするヤマサキセイヤ(Vo, G)(撮影:丹部美咲)[拡大]

「寂しくなってきた俺は! もうすぐ終わりやで!」と声を上げたヤマサキは、キュウソがライブマナーについてたびたびアナウンスしていることについて「お客さんがいない時代を乗り越えてきたので、お客さんを1人もなくしたくないという気持ちが強いんです! なんとか全員でいい景色を見たいんですよ!」と言及。そして「説教ばっかしてごめん! 残りぶっ飛ばしていきます! 踊れるか幕張ー!!」と改めて場内を盛り上げる。バンドはオカザワカズマ(G)とカワクボタクロウ(B)がステージ前方でアグレッシブに演奏した「ビビった」、ヤマサキが客席に降りてファンの間近で歌唱した「NEKOSAMA」といったナンバーで客席の熱気をピークへと誘っていく。「DQNなりたい、40代で死にたい」ではヤマサキがクラウドサーフ。ファンの支えにより最前列から後方ブロックの後列までを渡りきると、場内は感動的なムードに包まれていた。

キュウソネコカミ「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」千葉・幕張イベントホール公演の様子。(撮影:丹部美咲)

キュウソネコカミ「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」千葉・幕張イベントホール公演の様子。(撮影:丹部美咲)[拡大]

アンコールではヨコタシンノスケ(Key, Vo)が多様な演出で届けたこの日のライブについて触れ、「チケットたくさん売れても赤字っていう。バカな大人に支えられてますよ。あとバカなお客さんありがとう」と感謝を伝える。するとヤマサキは「お客さんはバカやないやろ!(笑) ……あかん、今よく言うやつ言いそうになった。『愛してる』って言いそうになった」と話してファンの歓声を浴びる。その後改めて「愛してるよー!!」と咆哮した彼に、ヨコタは「それお前のヤツちゃうやろ」と突っ込んでいた。その後メンバー1人ひとりが「愛してるよー!!」と絶叫。ヤマサキは「俺が始めたこのくだり、めっちゃキモいやん」と後悔しつつも、「ちょっとふざけた感じで『愛してるよ』と言いましたが、本当に感謝してます」とファンへの思いを表した。

「ハッピーポンコツ」演奏中に放たれた銀テープ。(撮影:丹部美咲)

「ハッピーポンコツ」演奏中に放たれた銀テープ。(撮影:丹部美咲)[拡大]

そしてキュウソは今回のツアーの追加公演で披露するたびに歌詞が変わっているという新曲(タイトル未定)と「お願いシェンロン」を演奏したのち、ゴンドラに乗って場内を1周しファンに挨拶していく。ステージに戻るとソゴウタイスケ(Dr)の力強いドラミングから「ハッピーポンコツ」を熱演。曲中には銀テープが放たれ、ライブは大団円を迎えた。なお7月6日にはこの日の映像を収めたDVDおよびBlu-ray「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!- 2016」が発売される。観客を大いに楽しませた数々の演出や、熱いパフォーマンスの模様を楽しみにしておこう。

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キュウソネコカミ「DMCC REAL ONEMAN TOUR -EXTRA!!!-」
2016年3月20日 幕張イベントホール セットリスト

01. ウィーワーインディーズバンド!!
02. 良いDJ
03. KMDT25
04. サブカル女子
05. 空芯菜
06. 伝統芸能
07. 適度に武士道、サムライBOYS。
08. ビーフ or チキン
09. GALAXY
10. 泣くな親父
11. Noise and milk
12. 春になっても
13. シャチクズ
14. フラッシュバック
15. 何も無い休日
16. こみゅカ
17. Scary song
18. 記憶にございません
19. たまにいるタラシくん
20. ビビった
21. ファントムヴァイブレーション
22. NEKOSAMA
23. DQNなりたい、40代で死にたい
24. MEGA SHAKE IT !
<アンコール>
25. 新曲(タイトル未定)
26. お願いシェンロン
27. ハッピーポンコツ

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はいから @haikaratalk

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