ベルリン国際映画祭の金熊賞はイルケル・チャタク監督作、染谷将太主演「チルド」も受賞

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第76回ベルリン国際映画祭の授賞式がドイツ現地時間2月21日に行われ、イルケル・チャタクの監督作「Yellow Letters(英題)」がコンペティション部門の最高賞である金熊賞を受賞。日本からは、染谷将太が主演、岩崎裕介が監督を務めた「チルド」がフォーラム部門の国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)に選ばれ、2人のコメントも到着した。

第76回ベルリン国際映画祭の授賞式に登壇したイルケル・チャタク(画像提供:USA / Newscom / Zeta Image)

第76回ベルリン国際映画祭の授賞式に登壇したイルケル・チャタク(画像提供:USA / Newscom / Zeta Image)

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「ありふれた教室」で知られるチャタクが手がけたドイツ・フランス・トルコの合作映画「Yellow Letters」は、政治的な理由で国家によって弾圧される芸術家夫婦の物語。新作劇の初演で起きたある事件により、職も家も失った彼らはイスタンブールへ移住する。13歳の娘との間には次第に溝が深まり、やがて2人は自分たちの価値観と家族としての未来のどちらかを選ばざるを得なくなるのだった。現時点で日本公開は未定だ。

「チルド」場面写真 ©『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社)

「チルド」場面写真 ©『チルド』製作委員会 (NOTHING NEW・東北新社) [高画質で見る]

第76回ベルリン国際映画祭でフォーラム部門の国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)に輝いた「チルド」 の監督・岩崎裕介

第76回ベルリン国際映画祭でフォーラム部門の国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)に輝いた「チルド」 の監督・岩崎裕介 [高画質で見る]

芸術性や革新性、映画表現としての挑戦を重視するFIPRESCI賞を獲得した「チルド」は、「NN4444」「〇〇式」で知られる映画レーベル・NOTHING NEW初の長編実写作品。コンビニを舞台としたホラーで、共演には唐田えりか西村まさ彦が名を連ねた。岩崎は「個人的な物語として作ったものが、こうして海を超えて多くの方々にご覧いただき、まがりなりにも共感や衝撃を与えられたことが、すこし不思議な感覚です。映画制作の面白さを実感しました」とコメント。染谷は「審査員の方々のセンスの塊に脱帽と歓喜です。この映画のジャンルを超越した先にある岩崎監督の哲学に触れてくださった結果だと勝手に思っております」とつづった。全文は下部に掲載している。

第76回ベルリン国際映画祭の受賞者

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コンペティション部門の銀熊賞(審査員大賞)は、トルコの山奥の村で土地をめぐる争いが再燃するさまをつづったエミン・アルペルの監督作「Salvation(英題)」のもとへ。銀熊賞(審査員賞)は、ランス・ハマーが監督を務めた「Queen at Sea(原題)」が受賞した。同作では認知症の女性を支える夫と娘の姿が描かれ、キャストのアンナ・カルダー=マーシャルトム・コートネイが銀熊賞(助演俳優賞)にも選ばれている。銀熊賞(主演俳優賞)は「Rose(原題)」のザンドラ・ヒュラーに贈られた。主な受賞結果は以下の通りだ。

第76回ベルリン国際映画祭 主要部門受賞結果

コンペティション部門

金熊賞

「Yellow Letters(英題)」(監督:イルケル・チャタク)

銀熊賞(審査員大賞)

「Salvation(英題)」(監督:エミン・アルペル)

銀熊賞(審査員賞)

「Queen at Sea(原題)」(監督:ランス・ハマー)

銀熊賞(監督賞)

グラント・ジー「Everybody Digs Bill Evans(原題)」

銀熊賞(主演俳優賞)

ザンドラ・ヒュラー「Rose(原題)」

銀熊賞(助演俳優賞)

アンナ・カルダー=マーシャル、トム・コートネイ「Queen at Sea(原題)」

銀熊賞(脚本賞)

「Nina Roza(原題)」Geneviève Dulude-de Celles

銀熊賞(芸術貢献賞)

「Yo(Love is a Rebellious Bird / 原題)」アンナ・フィッチ、バンカー・ホワイト

国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)

「Soumsoum, the Night of the Stars(英題)」(監督:マハマト=サレ・ハルーン

エキュメニカル審査員賞

「Flies(英題)」(監督:フェルナンド・エインビッケ

パースペクティブズ部門

新人長編映画賞

「Chronicles From the Siege(原題)」(監督:アブダッラー・アル=ハティーブ)

国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)

「Animol(原題)」(監督:アシュリー・ウォルターズ

パノラマ部門

観客賞(劇映画)

「Prosecution(英題)」(監督:ファラズ・シャリアット)

観客賞(ドキュメンタリー)

「Traces(原題)」(監督:Alisa Kovalenko、Marysia Nikitiuk)

エキュメニカル審査員賞

「Bucks Harbor(原題)」(監督:Pete Muller)

国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)

「Narciso(原題)」(監督:マルセロ・マルチネッシ)

フォーラム部門

エキュメニカル審査員賞

「River Dreams(原題)」(監督:Kristina Mikhailova)

国際映画批評家連盟賞(FIPRESCI賞)

「チルド」(監督:岩崎裕介)

ジェネレーション部門

Kplusグランプリ

「Gugu's World(英題)」(監督:アラン・デベルトン)

スペシャルメンション(特別表彰)

「Atlas of the Universe(英題)」(監督:パウル・ネゴエスク

「チルド」監督・岩崎裕介 コメント

もがきながら作った初めての長編映画でこのような栄えある賞をいただけたこと、夢のようです。
個人的な物語として作ったものが、こうして海を超えて多くの方々にご覧いただき、まがりなりにも共感や衝撃を与えられたことが、すこし不思議な感覚です。映画制作の面白さを実感しました。もっと勉強して、また作りたいです。

「チルド」主演・染谷将太 コメント

ベルリン国際映画祭で国際映画批評家連盟から「チルド」へFIPRESCI賞を! 新たな映画文化に対する賞を頂き本当に光栄であり、審査員の方々のセンスの塊に脱帽と歓喜です。
この映画のジャンルを超越した先にある岩崎監督の哲学に触れてくださった結果だと勝手に思っております。
刻一刻と進む時代に遅れないこの作品を劇場で1人でも多くの方々にみて頂きたいと願っております!

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(情報提供:IndieWire / VM / ゼータ イメージ)

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