大阪のヤクザ・桑原保彦と、建設コンサルタント・二宮啓之がバディを組んで悪党に立ち向かう“疫病神シリーズ”。これまでに7作品が発表され、第151回直木賞を受賞した「破門」は2017年に映画化もされた。今作「国境」では、桑原がだまされて失った金を取り返すために二宮を連れて北朝鮮に密入国し、高飛びした詐欺師を追う物語がつづられる。脚本は「ヒーローショー」「黄金を抱いて翔べ」で井筒とタッグを組んだ
桑原役の伊藤、二宮役の染谷はこれで6作目の共演に。バディを演じるのは初めてで、クランクイン前から大阪弁の練習を重ねて撮影に臨んだ。伊藤は井筒作品に参加した過去を思い返しつつ「言葉に血を通わせること、感情を宿らせること。その教えを胸に、今作ではさらに血を巡らせ、熱を帯びた芝居で挑みたいと思っています」とコメント。染谷はそんな彼との共演について「英明さんの波に乗ったらそこには映画のスパークが待っているのです。最高です。アジアと大阪を駆ける井筒ノワール映画、世界で類を見ない痛快アクションコメディ映画確定です!」とつづった。
また井筒は「二人は、強欲さが渦巻く関西大阪と、独裁者が支配する北朝鮮を股にかけて、国境線を突破して、詐欺師を追いつめ、その“悪行”を暴いていく」と物語を紹介し、「国境がどうしたんだ。そんな面倒なもの、この二人にはお構いなしだ!」と語った。黒川とK2 Pictures・紀伊宗之のメッセージは後掲の通り。YouTubeではコメントおよびメイキング動画が公開中だ。なお撮影は2月28日にクランクインし、4月まで関西で大規模ロケを実施する予定。韓国人キャストの出演もあり、日韓合作として世界への展開も見据えていく。
映画「国境」コメント&メイキング映像
井筒和幸 コメント
黒川さんの原作は、“国境”の存在理由を問うている。
なぜ境が必要なのか。気に入らないものを排除する道具に使われているだけではないか。
この作品は、任侠道を貫くアウトローと生きあぐねる30代の若者の迷コンビが、カネの亡者、カネで買えないものはないとホザく悪党どもを叩きのめす、痛快無頼の冒険物語だ。
二人は、強欲さが渦巻く関西大阪と、独裁者が支配する北朝鮮を股にかけて、
国境線を突破して、詐欺師を追いつめ、その“悪行”を暴いていく。
国境がどうしたんだ。そんな面倒なもの、この二人にはお構いなしだ!
黒川博行 コメント
疫病神シリーズは多く映画やドラマにしてもらったが、「国境」は声がかかっても実現しなかった。理由は簡単で、小説そのもののスケールが大きく、舞台の半分が北朝鮮であり、政治的背景は別にしても、ロケに多大の困難と制作費がかかるだろうというのが、わたしの考えだった。
──が、「国境」の映画化が実現した。それも名匠、井筒和幸の監督で。主演は伊藤英明と染谷将太。ふたりとも、わたしの好きな俳優だ。脚本を読んだが、展開がスピーディーで大阪弁がぴたりとはまっている。裏社会の符牒と言葉遣いもリアリティーがあり、これらのセリフに俳優が絡んだら、どんなにすばらしい映画になるのだろうと期待しかない。井筒さん、ありがとうございます。十数年前、東京でお会いしたとき、まさか「国境」を映像にしてくれるとは思ってもみませんでした。ほんとうに楽しみです。
伊藤英明 コメント
この度、映画「国境」に参加させていただくことになりました。原作は黒川博行先生。社会の裏側や人間の欲望を、圧倒的なリアリズムで描き続けてこられた作家です。国と国の境界線だけでなく、人の心の奥に引かれた見えない線まで浮かび上がらせるその世界観に、これから身を投じられることを光栄に思っています。
染谷将太さんとはこれで6作目になります。気づけば随分長い付き合いになりました。初めて会った頃はお互い少し距離を測り合っていたはずなのに、今では目が合うだけで「あ、また難しい芝居来たな」と通じ合える関係です。年齢も立場も超えて、現場で自然と呼吸が合う。その安心感と同時に、毎回きちんと裏切ってくる彼の芝居が楽しみでもあります。
そして井筒和幸監督。まだ駆け出しだった頃、監督の現場で言われた言葉があります。
「兄ちゃんのセリフには血が通ってへんねん。」
その一言が、俳優としての原点になりました。言葉に血を通わせること、感情を宿らせること。
その教えを胸に、今作ではさらに血を巡らせ、熱を帯びた芝居で挑みたいと思っています。
“国境”とは、地図上の線だけでなく、人と人、価値観や立場の違いの中にも存在するものだと感じています。その境界線の向こう側まで届くよう、監督、キャスト、スタッフ全員で力を合わせ、魂の通った作品を創り上げていきたいと思います。
染谷将太 コメント
この度とてつもない大冒険に参加させていただくことになりました。企画書に「これは愛の不時着ではなく、悪の不時着です」という文言に痺れた日を忘れられません。
原作は25年前に黒川先生がこの世に産み落とした「国境」です。時代が進むにつれより色濃くなっていくこの母船に乗り込み出港いたしました。この船の舵を取るのがあの井筒監督。10代の頃から引き込まれた井筒さんの口から自分の名前が出たなんて信じ難い事実でした。そして大好きな吉田さんが書かれた脚本を開いた瞬間、痛快な世界にのめり込んで読みいってしまいました。
そしてこの大冒険で俺を引っ張っていってくださるのが様々な困難を一緒に乗越えて下さった兄貴、英明さんです。英明さんの波に乗ったらそこには映画のスパークが待っているのです。最高です。
アジアと大阪を駆ける井筒ノワール映画、世界で類を見ない痛快アクションコメディ映画確定です!
必死のパッチでこの大航海を乗り切ります! この大冒険を無事終えられた際は、皆様と劇場でお会い出来ることだけを願っております。
紀伊宗之(企画 / K2 Pictures)コメント
お陰さまで
これまでに沢山の映画を作って来た。
でも、この企画が一番やりたかった事。
だから、K2 Picturesを作った。
逆風もたっぷりだ。
井筒さんと英明さんと染谷くんとみんなで
世間に一泡吹かせたる。
お客さんに
「いやーめちゃオモロかった!!
よっしゃ!ビールでも飲みに行こ!」
言わせたる。
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てれびのスキマ/戸部田 誠 @u5u
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“脚本は「ヒーローショー」「黄金を抱いて翔べ」で井筒とタッグを組んだ吉田康弘”