第38回東京国際映画祭のオープニング作品に選ばれた映画「
1975年にエベレストの女性初登頂に成功した登山家・田部井淳子の実話をもとにした同作。彼女をモデルにした主人公・多部純子が、余命宣告を受けながらも亡くなる直前まで山に登り続ける様子が描かれる。吉永が純子、のんが青年期の純子をそれぞれ演じた。
2012年に田部井に会ったという吉永は「明るくて積極的で、生き生きとしていらっしゃる彼女のファンになりました。このような役をやれるのは本当に幸せなこと」と回想。「20代の頃から山が大好きで、けっこう登っていたんです。本作の撮影を終えて、多くの人から『大変だったでしょ?』と言われたんですが、富士山をはじめ多くの山に登ることができたのも幸せな時間でした」と充実感をのぞかせた。
のんは吉永と同じ人物を演じたことから共演シーンがなかったが、「オールアップの日に富山で撮影があり、駅から離れている場所だったのですが、サプライズで吉永さんが駆け付けてくださったんです」と報告。「その日は山での撮影を終えてみんなくたびれていたのですが『吉永さんが来てくれたー!』と報われた気持ちになりました」と感謝を伝える。その言葉を受けた吉永は「新幹線で富山駅に行って、プロデューサーに撮影場所を聞いたらまだあと1時間以上掛かると言われたんです。でも、どうしても『お疲れ様』を言いたくて……タクシーに乗って向かいました」とほほえんだ。
さらに阪本は「(撮影にあたって)田部井さんの書物を読んだりドキュメンタリーを観たりしたうえで、僕が思う多部純子のキャラを整理していきました」と述懐。「のんさんには吉永さんのデビュー当時の映画を観ていただいたり、吉永さんの撮影現場に来てもらったり。なんとか2人の思いが1本の線につながるように考えました」と工夫を明かした。
先ほどオープニングイベントに参加した3人。日本ではレッドカーペットを歩く経験がほぼなかったという吉永が「ワクワクしましたし、たくさんの方が映画というものに興味を持って応援してくださっていることを実感しました」と目を輝かせると、のんも「本当にうれしくて幸せいっぱい」とニッコリ。阪本は「あと1km長くてもよかったかな(笑)」とお茶目に述べ、「この仕事に誇りを持っていいんだと思いました」と胸を張った。
阪本は9月にスペインで開催された第73回サンセバスチャン国際映画祭で、オーストリアの登山家であるゲルリンデ・カルテンブルンナーに会ったという。阪本は彼女から「去年ヒマラヤ山脈に登ったときに『誰か田部井さんの映画を撮ってくれないか』と思っていたんです。それがもう完成していて驚きました」と伝えられたと明かし、「田部井さんは世界中の山を制覇された方ですから、やはりいろいろな国に彼女のファンがいるんだと感じました」としみじみ語った。
「てっぺんの向こうにあなたがいる」は10月31日より東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国でロードショー。キャストには木村文乃、若葉竜也、工藤阿須加、茅島みずき、円井わん、安藤輪子、中井千聖、和田光沙、佐藤浩市、天海祐希が名を連ねた。なお第38回東京国際映画祭は、本日10月27日から11月5日にかけて東京の日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリアで開催される。
第38回東京国際映画祭
2025年10月27日(月)~11月5日(水)
東京都 日比谷・有楽町・丸の内・銀座エリア

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この前NHKの番組で80歳と言ってた気がするけど… https://t.co/SuVhsJOzvb