「チェンソーマン」で知られるマンガ家・
「藤本タツキ短編集 17-21」「藤本タツキ短編集 22-26」に収録された読み切り作品を、6つのスタジオと7名の監督でアニメ化した「藤本タツキ 17-26」。「庭には二羽ニワトリがいた。」を長屋、「佐々木くんが銃弾止めた」を木村、「恋は盲目」を武内、「シカク」を安藤、「人魚ラプソディ」「予言のナユタ」を渡邉、「目が覚めたら女の子になっていた病」を寺澤、「妹の姉」を本間が手がけている。
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加えて安藤が「事前情報をなるべく入れずに、ゼロの状態で作品を作りました。皆さんが手がけた作品を観たけど、すごいなと思いました」と述べると、2作品で違うアプローチを心がけたという渡邉は「通常アニメ1話あたりの作画数が3000~5000枚というのに対して、『人魚ラプソディ』は10000枚にもなりました」と回想。寺澤は「『アニマトリックス』のようなコンピレーションと聞いて緊張感を抱きましたが、新しいことをやってみたいという欲求もありました。劇中に登場する、皆さんがご存知のあのアーティストの曲も新録したんです」と打ち明け、本間は「襟を正す思いで必死に作らせていただきました」と伝えた。
それぞれが考える「藤本タツキらしさ」を聞かれると、長屋は「藤本タツキ作品の主人公は常に肉体的かつ精神的な痛みとともにあり、力を出していく」と回答。木村が「感覚と理論のバランスが絶妙。天才肌という感じの作品を作られる方」と話すと、武内は「表情や芝居など、縛りを設けてマンガを描いていると解釈しました。原作を読むと、眉毛の角度がずっと同じなんです」と口にする。加えて安藤は独特なセリフに触れ、「『シカク』では声優さんに原作通りのセリフ回しをやってもらいました」と述懐した。
さらに渡邉は、担当した2作品「人魚ラプソディ」「予言のナユタ」に共通する“思いのすれ違い”に言及しつつ「そこにタツキさんの変態性が加わるんです。作るうえでは原作のままの世界を広げていきました」とコメント。寺澤は「(「チェンソーマン」のように)悪魔と人間しかいない世界があったり、ファンタジーなんだけれど説得力があってすごいと思いました」と、本間は「目線が交わらないことが多かったり、(キャラが)どこを見ているんだろうということを考えてしまう作家さんです。特に『妹の姉』はそれが主題にあるのかなと」とそれぞれ語った。
エイベックス・ピクチャーズが配給する「藤本タツキ 17-26」は「Part-1」「Part-2」に分けて公開中。11月8日からはPrime Video(プライムビデオ)で世界独占配信される。
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長屋 誠志郎 @ngyshh
めちゃくちゃ緊張しました。 https://t.co/5cVVOGVq26