原作は2011年の発行以降、国内累計発行部数40万部を記録。全米批評家協会賞小説部門に日本人初のノミネートを果たし、米・TIME誌が選ぶ2022年の必読書100冊に選出された。物語の主人公は、フリーの校閲者・入江冬子。人との関わりを拒み孤独に生きてきた彼女は、歳上の男性・三束と出会ったことをきっかけに自身の感情と向き合っていく。冬子を岸井が演じ、冬子と交流を深めていく物理教師・三束役を浅野が担った。岨手は本作で約5年ぶりに長編映画の監督を務める。
作品のオファーを受ける前から原作小説のファンだったという岸井は、「大好きな原作の文字のイメージから抜け出すのには試行錯誤しましたが、目の前にいる監督やスタッフと今そこに在るものを信じて、16ミリフィルムに閉じ込めることが出来ました」と語った。岸井、浅野、岨手、川上のコメント詳細は以下の通り。
「すべて真夜中の恋人たち」の配給はビターズ・エンドが担当する。
岸井ゆきの コメント
川上未映子さんの小説が大好きで、様々な媒体でお話しさせていただくほどでした。
「すべて真夜中の恋人たち」は、私の中であまりにも完成されていて、映画になることもその主人公を担うのも不安が大きく難しいと感じましたが、この物語が映像として立ち上がるとき、冬子として立っていたいと思いました。
大好きな原作の文字のイメージから抜け出すのには試行錯誤しましたが、目の前にいる監督やスタッフと今そこに在るものを信じて、16ミリフィルムに閉じ込めることが出来ました。
原作を愛するすべてのみなさまにもう一度冬子に出会っていただきたく、まだ冬子を知らないみなさまには、この世界を知ってほしいです。
浅野忠信 コメント
「すべての真夜中の恋人たち」公開決定! とても嬉しいです!
三束さんという役を演じるにあたり、彼の秘密をとことん考えました。
しかしこの役をより確かなものにできたのは岸井ゆきのさんが演じる入江冬子さんがいたからです。
そして岨手由貴子監督に自分の作った三束さんを理解していただき共にフィルム撮影できる事でより深く作品を表現できたと思っています。
岨手由貴子 コメント
はじめて原作小説を読んだときのこと、岸井さんや浅野さんにお会いしたときのこと、ロケハン中や夜の会議室であれこれ構想したこと。そんなひとつひとつの断片が確かな線を結んで、ようやく一本の映画が完成しました。
映画をつくるたびに感じるのですが、企画段階から完成に至るまでに交わされたあらゆる会話が、いつも重要な気づきを与えてくれて、どこへ向かうべきかの道しるべになってくれます。
この素晴らしい原作に魅せられたスタッフ、キャストとの出合いが、映画「すべて真夜中の恋人たち」をつくりあげました。
公開までまだ少しありますが、多くの方に観てほしいし、この物語について話してほしい。
その日が待ち遠しくて仕方がありません。
川上未映子 コメント
世界中の読者から、この作品への心のこもった感想を受けとるたびに、まるで青白い炎にふれているような気持ちになります。岨手監督によって、そして岸井ゆきのさん、浅野忠信さんが演じる冬子と三束さんによって、その静かな熱はさらに濃く深くなり、文章では見ることのできなかった、知ることのできなかった、たくさんの感情や記憶に出会いました。みなさんに観ていただける日が今から楽しみでなりません。
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川上未映子 Mieko Kawakami @mieko_kawakami
『すべて真夜中の恋人たち』映画化決定のお知らせです🎉🎊🎉🎊主演は、岸井ゆきのさん、浅野忠信さん、監督は岨手由貴子さん!2026年公開です。詳細と皆さんのコメントはこちらから!ご覧いただける日を楽しみにしています。どうぞよろしくお願いします✨💫✨💫
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