同作はフランス・パリのセーヌ川に架かる橋のポンヌフで出会った男女の物語。不眠症でホームレスの大道芸人アレックスは、目の奇病によって失明の危機にある家出中の画学生ミシェルに惹かれるが、彼女は昔の恋人が忘れられないでいた。しかし橋の上で一緒に生活を続けるうち、2人の心は少しずつ通い合っていく。
撮影は本物のポンヌフで行われる予定だったが、直前にラヴァンのけがで撮影中止に。再度の許可は下りず、フランス映画史上最大とも言われるオープンセットで橋を再現した。しかし資材費や人件費がかさんだことで2つのプロダクションが破産。強風でのセットの倒壊も相まったことで状況は混迷を深め、“呪われた映画”と称されるまでに至った。1992年に公開された日本では、渋谷のシネマライズで27週のロングランを記録している。
今回の4Kレストア版は、カラックス本人の協力のもと、オリジナルの35mmネガフィルムからリマスターを実施。撮影監督を務めた故ジャン=イヴ・エスコフィエに代わって、近年のカラックス作品を撮影するカロリーヌ・シャンプティエが修復と色彩補正を監修した。カラックス作品をはじめ、数々のフランス映画に関わる整音ミキサーのトマ・ゴデールが音響を担当している。
映画「ポンヌフの恋人 4Kレストア版」ティザー映像
レオス・カラックスの映画作品
関連人物
LE91SR @oucali
昔、三越劇場で見たきりだから、久々に映画館でみたい! https://t.co/2sFEdmzwAo