韓国映画「
本作は製紙会社で25年間、堅実に仕事をしてきたマンスを主人公とする物語。彼は郊外の大きな家で“理想的”な人生を送っていたが、突然会社から解雇される。再就職にも失敗したマンスは、「ライバルがいなくなれば、仕事は手に入る」と思い立ち、ある決断を下すのだった。イ・ビョンホンがマンスを演じたほか、ソン・イェジン、イ・ソンミン、パク・ヒスン、チャ・スンウォンがキャストに名を連ねた。
大きな歓声を浴び登場したイ・ビョンホンは「お久しぶりです。映画のプロモーションで日本に来るのは9年ぶり。感慨深いです」と挨拶し、「韓国で舞台挨拶をする際、日本から来てくださる方もいるんです。そういった方も今日観客席にいらっしゃるようで、とてもうれしいです」と笑みをこぼす。役作りについて問われると「この映画はちょっと変わってます。すごく面白いので、笑うんですが、寂しい気持ちにも憂鬱な気持ちにもなる。かと思ったら爆笑します」と言い、「ただ演技をする僕は、笑わせようとすることに対して警戒していました。笑わせようという意図が見えすぎてしまうと観客の方が引いてしまう。マンスの感情を忠実に表現し、彼の切実な思いを演じました」と振り返った。
ドナルド・E・ウェストレイクの小説「斧」に惚れ込み、「しあわせな選択」として映画化したパク・チャヌク。「失業した人が仕事を取り戻すため努力するという話はよくあります。でも『斧』では主人公がある奇抜な方法を取ろうとする。そんなストーリーに惹かれました」と述べ、「実はこの作品はアメリカで作る予定だったんです。でも出資を得ることができず、韓国で作ることになった。長い時間を掛けて、結局アメリカから韓国に舞台を移すことになったのは運命だったと思います。この作品がイ・ビョンホンさんに出会えました」と伝えた。
「シリアスとユーモアのバランスは意識したのか?」という質問が飛ぶと、パク・チャヌクは「比率、配分を考え始めると、それらが混ざり合うことが前提になってしまいます。私は混ざり合うものではなく、両者は切り離せないもの、1つの塊だと思っているんです。私たちの人生にはただ悲しいだけの瞬間、ただ面白いだけの瞬間はない。深くのぞき込んでみると両者は共存している。この作品にも同じことが言えると思います。面白いなと思っていると、あるとき悲しみがやってくる。悲しいと思っていると滑稽だと感じるようになります」と口にした。
イベント中には花束を持って、河合が登場。「新作を待っている映画ファンが日本にたくさんいます。ファンの代表として、お礼をお伝えにお邪魔しています」と挨拶。すでに作品を鑑賞しているそうで「レジェンドお二人がこんなにも挑戦的に楽しませてくれて、映画の世界に迷い込ませてくれて! それがとてもうれしかったです」と感想を伝えた。
そんな河合からは「長年キャリアを積まれている中で、この映画で新たに学んだことがあったら教えてほしいです」というリクエストが飛んだ。パク・チャヌクは「作品を撮るたびに新しい俳優と出会うことになります。その俳優に合った演出をすべきだと思いますし、これまでその人が見せてきていない姿や一面を観客にお届けしたいと思う。だから俳優について研究し、新しい姿をいつも探しています。それが私にとって学びになります」とコメント。イ・ビョンホンは「監督とは25年前に一緒に作品を作ったんですが、改めて、ご一緒して、監督の情熱から学ぶことがとても多かったです。望むものを得るまで絶え間なく考えて試してみる。そんな監督の映画に対する姿勢を見て、反省することもありました」と思い返した。
終盤では3人が映画に関する今後の豊富について語る場面も。パク・チャヌクは「まずはこの空間、映画館を守りたいです。至急の課題だと思ってます。映画は映画館で観るものという常識が崩れつつある。映画館で観るべき映画を作りたいと思っています」と述べ、イ・ビョンホンは「人間が表現できる新たな感情のスタイルは何があるのか? それを探し続けて表現していきたいです」と言及する。河合は「若輩者の25歳で、この仕事を初めて7年になるんですが、この数年の間でも映画が危機に瀕している感覚があります。これからどう映画を残していくのか。そこに自分も取り組んでいくんだろうと思っています」と口にした。
最後にパク・チャヌクは「おそらく、私の過去作を観てくださった方はその影響で私の作品に対して先入観を持っていると思います。これから観ていただく映画はとても笑えて、面白い場面がたくさんあるんです。“面白い映画”で合っています。ためらわず笑って、楽しんでほしいです」と、イ・ビョンホンは「笑い、悲しさ、寂しさ、憂鬱など、1つひとつ感じ取ってほしいです」と呼びかけ、イベントの幕を引いた。
「しあわせな選択」は、3月6日に東京・TOHOシネマズ 日比谷ほか全国で公開。
映画「しあわせな選択」本予告
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