「ひらやすみ」岡山天音の原作愛あふれる、森七菜は小学生時代の平屋暮らし告白

2025年10月1日 15:31 241 3 映画ナタリー編集部

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NHK夜ドラ「ひらやすみ」の取材会が、本日10月1日に東京・NHK放送センターで行われ、キャストの岡山天音と森七菜、制作統括の坂部康二が出席した。

夜ドラ「ひらやすみ」取材会にて、生田ヒロト役の岡山天音（左）と小林なつみ役の森七菜（右）

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真造圭伍の同名マンガを実写化した本作では、29歳のお気楽なフリーター・生田ヒロトが、人柄のよさだけで近所の“ばーちゃん”から平屋を譲り受けたことから物語が展開する。彼は美大に通う18歳のいとこ・小林なつみと2人暮らしを始めるが、いつしかヒロトの周りには仕事や人間関係などの悩みを抱えた人々が集うようになるのだった。岡山がヒロト、森七菜がなつみを演じるほか、吉村界人、光嶌なづな、吉岡里帆、根岸季衣らがキャストに名を連ねる。

夜ドラ「ひらやすみ」キービジュアル［拡大］

もともと原作の大ファンだった岡山は「いろんなキラキラが詰め込まれている作品で、どの角度から見ても完成度が高い。派手な出来事が起こるわけではないけど、これだけ面白く読めるのは、そこにいる人たちが魅力的だからだと思います」と熱弁。演じるうえで大切にしたことを聞かれると「（原作の）第1集を読んだとき、ヒロトに対して“僕が出会いたかった人”という思いを抱いたんです。こういう友達がいたらいいなって。だから、僕の持つヒロト像を1つも取りこぼさずに役をまっとうしたいと思いました」と語る。

夜ドラ「ひらやすみ」主人公・生田ヒロト役の岡山天音［拡大］

同じく原作が好きだという森は「初めて読んだのは、NHKの近くの書店で試し読みしたとき。なぜかご縁を感じています」と明かす。自身が演じたなつみについては「原作ではムスッとした表情が多くて、第1話で視聴者に嫌われないか不安もありましたが（笑）、そういう部分を自分としても大切にしたかった。実はちゃんと感謝していたり、“素敵な女の子”の部分をちゃんと持ち続けて、どこかでこぼれ落ちたものを誰かに拾ってもらえたらと思っていました」と口にした。

夜ドラ「ひらやすみ」小林なつみ役の森七菜［拡大］

岡山と森が本格的に共演したのは、今回が初めて。互いの印象を尋ねられると、岡山は「これまで出会ったことない人。“森七菜パワー”を感じました。カメラが回ってないときも、お芝居しているときも面白い。唯一無二」だと振り返る。一方、森は「いろんな役のイメージがありすぎて。ヒロ兄みたいな平和なイメージもありながら、全部が極端なイメージというか。サイコパスで頭脳派みたいなイメージもあって。100行のセリフも一瞬で覚えちゃうんだろうなみたいな……最初はビビりながらでした（笑）」と告白。「今は芸能界の先輩俳優の中で一番話しやすい人です。毎日、『今日ちょっとしゃべりすぎたかな』ってくらい話してました」と森が続けると、岡山は「サイコパスのまま終わらなくてよかった（笑）」と安堵の表情を浮かべた。

左から岡山天音、森七菜［拡大］

舞台となる平屋は、セットではなく実在する家屋。坂部は「阿佐ヶ谷を中心に何十軒も探してたどり着いたのがこの家です。借りた当時は空き家だったんですが、人が住んでいた時間がそのまま映ってると思います」と手応えをのぞかせる。森は小学生の頃、実際に平屋暮らしだったことを振り返って「劇中でなつみが『ボロボロだ』と言いますが、うちの平屋のほうがもっと……3日で建てたみたいな感じ。畳と畳の間からカイワレ大根が生えたり、ナメクジと一緒にお風呂入ったり。なつみに対して『ぜいたくだな』と思いました（笑）」とエピソードを披露した。

夜ドラ「ひらやすみ」劇中写真［拡大］

劇中のナレーションを担当するのは小林聡美。岡山は「登場人物たちとの独特の距離感が素敵。小林さんご本人のチャーミングさがドラマを彩ってくださって素敵です」とコメントする。フードスタイリスト・飯島奈美が監修する料理も印象的だったようで、シーンを撮り終わっても食べ続けていたというエピソードも飛び出した。

取材会の最後には、原作者の真造から岡山・森に宛てたメッセージが読み上げられた。「ヒロト君を演じてくれてありがとう。天音くんのヒロト、観るのを本当に楽しみにしています！」「なっちゃんの若さゆえの生意気さ、でも可愛らしさが森さんなら説得力を持って演じてくれるだろうなぁと感じました」という言葉を受け、岡山は「真造先生が作るものが大好きなので、こういう日を迎えられたのが本当にうれしい」としみじみ口にした。

1話15分、全20回の「ひらやすみ」は11月3日に放送開始。毎週月曜から木曜の22時45分からNHK総合でオンエアされる。

真造圭伍（原作者）メッセージ

岡山天音くんへ

天音くんとは昔から色々ご縁がありましたね。ひらやすみを描くだいぶ前に、天音くんが主演のドラマの現場見学をさせてもらいました。
あの時、休憩時間中に一人でブツブツと台詞の練習をしてる猫背な後ろ姿を見て「この人はきっとこれからも活躍して、いい俳優さんになっていくんだな」と思いました。
ヒロト君を演じてくれてありがとう。天音くんのヒロト、観るのを本当に楽しみにしています！

森七菜さんへ

ひらやすみのドラマの現場見学をさせてもらった日は、八月で夜なのに本当に頭がクラクラする位蒸し暑かった。そんな中現れた森さんは発光してるようなエネルギーを感じました。
なっちゃんの若さゆえの生意気さ、でも可愛らしさが森さんなら説得力を持って演じてくれるだろうなぁと感じました。森七菜さんのなっちゃんを観るのも本当に楽しみです！