「ひゃくえむ。」松坂桃李が金魚すくいに熱くなる、染谷将太はプールで無に

劇場長編アニメーション「ひゃくえむ。」の完成披露試写会が8月27日に東京・日経ホールで行われ、キャストの松坂桃李、染谷将太、内山昂輝、津田健次郎、監督の岩井澤健治が登壇した。

同作では、陸上競技100m走の世界で最速に挑む男たちの狂気と情熱が描かれる。松坂が生まれつき足が速い“才能型”のトガシ、染谷がトガシとの出会いから100m走にのめり込む“努力型”の小宮、内山が陸上界を牽引する絶対王者・財津、津田が財津に王者の座を阻まれ続ける海棠に声を当てた。

松坂は「この作品、めちゃくちゃ面白いです」「原作を読んだとき“そのまま”の衝撃があって。『これはすごい。よくぞアニメーションでこんなすごいものができあがったな』と思いました」と映画をアピール。染谷も「たった10秒間という100m走の短さ、儚さ、そこに詰まっている人生。マンガを読んでいたときの感覚が、映画ならではの新たな形の10秒間になっていて。それが生々しくもあり、臨場感がある映像でした」と思い入れたっぷりに述べた。

内山は「声優としていろいろなスポーツアニメに関わらせていただいてきたんですけど、そのどれとも違う。観たことのない映像表現が色んなシーンにちりばめられていて、新しい、すごい、とてつもない作品が誕生したなと感動しました」と言及。津田は「スポーツアニメの王道のよさもたっぷりありつつ、独自の映像表現もある。王道のカタルシスとは違うカタルシスを生んでいる」と魅力を力説し、「皆さん、今日はお越しになってよかったんじゃないかと思いますよ」と観客に語りかけた。

イベントでは、映画にちなんで登壇者たちが「胸が熱くなること」を紹介する企画も。内山は「陸上のアニメなんですが」と前置きしながら「ヨーロッパサッカー開幕」と答え、染谷も「陸上（のアニメ）なんですが……プール。だんだん無になっていく感覚が気持ちいい」と続ける。松坂は「陸上ではないんですが……金魚すくい。シンプルだけど技術がいる。半分だけ水につけて様子を見ながら……」とポイを扱うテクニックを紹介した。

津田は「ここで軌道修正します」と笑いながら“純度の高さ”と書かれたフリップを見せ、「純度が高い人や表現を見るとドキッとしてしまう」と理由を明かす。「今」を選んだ岩井澤が「このメンツでここに立てることは二度とないかもしれない。本当に今、胸が熱いです」と話すと、松坂らは「また呼んでくださいよ！」と再タッグを望んだ。

「ひゃくえむ。」は、9月19日より全国ロードショー。

映画「ひゃくえむ。」本予告映像