映画「
かげはら史帆の歴史ノンフィクションをもとにした同作では、音楽家ベートーヴェンのイメージを、下品で小汚いおじさんから聖なる天才音楽家へと“捏造”した秘書・シンドラーの物語がつづられる。山田がシンドラー、古田がベートーヴェンを演じ、
役衣装で登場したキャスト陣。当時に近いヴィンテージの衣類が使われたそうで、山田は「こういうものを身にまといながら演じられるのはうれしいですね」と伝えつつ、「動きづらいです! 今も首に布が当たるのが嫌で……」と本音を漏らす。古田は「意外とベートーヴェンに見えるもんでしょ?」と問いかけて笑いを誘い、「監督とバカリさんがいろんな作戦を考えてくれて、日本人がドイツ人とかイタリア人を演じていてもそんなに恥ずかしくないようになっています。外国人のフリとかもしていないし(笑)」と語った。
撮影はバーチャルプロダクションを活用し、ほとんどが都内で行われたという。山田は「いや、ウィーンで5カ月……」と言いかけるも、共演者から「はい、捏造!」と指摘されていた。神尾は「映像になったときに違和感があるんじゃないのか?とちょっと疑っていたんですが、完成したものを観たら違和感がなくて、本当に海外にいるように見えました」と述べる。一方、古田は「バーチャルプロダクションのスタジオを借りるのは高いらしいですよ。じゃあ海外行ってもよかったよね……」とぼやいていた。
アメリカ人の音楽ジャーナリストに扮した染谷は、山田との共演を振り返り「楽しかったけどあっという間でした。1日でダーッと(撮った)」とコメント。脚本については「会話に無理がなくて、内容的には説明的なセリフなのに、そう感じないようになっていて楽しかったです!」と話す。ベートーヴェンの甥役である前田は「前室で待っているときは和気あいあいとしゃべっているんですが、撮影に入ると絶妙な緊張感があったのが印象的でした」、ベートーヴェンの弟を演じた小澤は「古田さんがベートーヴェンにしか見えないんですよ! そんな姿をほほえましく見つめていました」と撮影時を述懐した。
小手は「第九」初演時のコンサートマスター役、野間口は副指揮者役で出演。小手は「クランクインの3週間前にヴァイオリンを弾くシーンがあると聞き、そこからどの現場に行くときもヴァイオリンケースを抱えて行きましたし、(本作の)撮影の合間にもすっごい練習しました。その隣で野間口さんも動画を観ながら指揮の練習をしていて。それがですね……(自分と野間口が)全然映ってない!」と声を張る。野間口も「腕が取れるんじゃないかというぐらい指揮の練習をしていったんですけど、皆さんのまばたきのタイミングが悪かったら、僕はずっと映っていないことになる。まばたきしないでくださいね!」と観客に呼びかけ、関はたじたじになっていた。
イベント終盤には、登壇者が「捏造して消したい失敗エピソード」を発表する場面も。山田は「(整骨院の予約など)いろんなことを忘れてしまう」、古田は「大昔、舞台のソデでタバコを吸ってて出とちった」、染谷は「(方向音痴で)トイレからもどれない」、神尾は「高校の卒業アルバムの個人写真(を撮り直したい)」、前田は「(高校時代にバスケットボールの)決勝直前の練習でベンチ(の自分)がエースの小指を折る」と回答。小澤は「マーライオン(座った状態で吐き、友人に付けられたあだ名)」、小手は「初対面の大物俳優に…(特殊メイクをしていたある大御所にフランクに挨拶してしまった)」、野間口は「(撮影で本番だけ違う動きをして)肋骨骨折」、関は「卒業制作の撮影済のフィルムを電車で紛失した事」とそれぞれエピソードを披露した。
最後に山田は「ポップなイメージを持ってこの劇場に足を運んでくださったのかなと思いますが、観終わったあとどんなことを感じていただけるのか楽しみです。皆さんの顔を想像しながら、ニタニタ過ごしたいと思います!」と伝え、イベントの幕を引いた。
「ベートーヴェン捏造」は9月12日に全国で公開。
映画ナタリー @eiga_natalie
【イベントレポート】山田裕貴「ベートーヴェン捏造」のロケ地を捏造、古田新太は「海外行ってもよかった」
染谷将太、神尾楓珠、前田旺志郎、小澤征悦
小手伸也、野間口徹、監督の関和亮も登壇✨
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