「ベートーヴェン捏造」山田裕貴を古田新太・バカリズムがベタ褒め「異常性が加速していく」

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映画「ベートーヴェン捏造」の製作報告会見が本日8月6日に東京・自由学園明日館で行われ、キャストの山田裕貴古田新太、脚本を手がけたバカリズム、監督の関和亮が出席した。

「ベートーヴェン捏造」製作報告会見の様子。左から関和亮、山田裕貴、古田新太、バカリズム

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「ベートーヴェン捏造」ポスタービジュアル

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かげはら史帆の歴史ノンフィクションをもとにした同作。音楽家ベートーヴェンのイメージを、下品で小汚いおじさんから聖なる天才音楽家へと“捏造”した秘書・シンドラーの物語がつづられる。山田がシンドラー、古田がベートーヴェンを演じた。

山田裕貴

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山田は映画で使用される予定の楽曲を網羅し、音楽を流して“ベートーヴェン漬け”の毎日を送ったという。彼は「才能というものに憧れてしまうんですが、あるマンガに『憧れは“理解”からもっとも遠い感情だよ』と書かれていたんです。『すごい』と思いすぎてしまうと、『理解しよう』という気持ちがなくなってしまう。シンドラーはベートーヴェンに憧れていたと思うので、なるべく俯瞰しながら、芝居するときは主観に戻るという感じで繊細に演じていました」と苦労をのぞかせた。

古田新太

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地毛でベートーヴェンに扮したという古田は「ドイツ人を演じるのは初めて。そもそも1700年代に生きている人を“本当に”知っている人間は誰もいないんじゃない?」と問いかける。もともとクラシックが好きだったそうで「ベートーヴェンは鬼才だけど、僕の中のイメージは“すっごく変わっている人”。貴族の言うことも聞かない破天荒な部分があったというから、役作りは楽しかったですよ」と晴れやかに語った。

左から山田裕貴、古田新太

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古田の印象を聞かれた山田は「唯一無二の存在」と言いつつ「ベートーヴェンの格好をしているだけで面白かったんですよ(笑)。そこが古田さんの魅力で、その雰囲気はなかなか出せるものではない」と回答。古田はそんな山田に「ものすごく真面目」と目線を送り、「俺は基本的に不真面目だから。早く帰りたいという思いで、監督に言われたことをすぐにやれるように準備していた。山田はちゃんと考えて挑んでくれるから、その関係はシンドラーとベートーヴェンのようでしたね」と伝えた。

バカリズム

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もともとバカリズムの脚本作品に携わりたいと思っていたという山田。彼が「だからこそ、自分が面白くできるかプレッシャーでした。でも古田さんが演じるベートーヴェンを愛おしいと思えてきて、自然に生まれる感情がたくさんあったから心配はなくなりました」と振り返ると、バカリズムは「シンドラーはまっすぐにピュアな目をしていて、自分が間違ったことをしていると一切思っていない。トーンは変わらないが、異常性が加速していくんです。本当におかしい人ってこういうことなんだろうな、と。山田さんが見事に憑依されていたから“キモい”んですよ(笑)。とてもすごい方だなと思います」と称賛する。古田も「信じる力っていうのがすごく強いんだよね。だから本作でも途中から本当に気持ち悪いし(笑)。そこに信頼しているんです」と続けると、山田は「本当にうれしい。太字でぜひ書いてください」と報道陣に呼びかけた。

関和亮

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ウィーンを舞台とするが、現地でロケを行わず、シーンの約8割がLEDパネルで背景を再現して撮影された。関が「シナリオハンティングで現地を訪れたのですが、この街で芝居をしている姿が想像できなかったんです。それをバカリズムさんに正直に伝えました」と告白すると、バカリズムは「本当の場所に行くと、演じる人たちの“本物じゃない感”が際立ってしまうんです」と補足。「役者さんたちは誰もウィーンに行ってないから、結果的に関さんだけ現地に行ったわけですよね。今思うと、行く必要あったかな?と……(笑)。結果的にですよ!」と言うと、関は「資料の写真は撮れたので……」と苦笑いしていた。

左から山田裕貴、古田新太、バカリズム

左から山田裕貴、古田新太、バカリズム[拡大]

最後に山田は「本作のジャンルを“パロディ”や“コメディ”とまとめたいけれど、ベートーヴェンの歴史がどのようなものであったのかは一言で片付けられない。この作品を観ていただき、皆さんがどうベートーヴェンを語るのか。何が本当で、何が嘘かを考える機会になると思います」と本作をアピールし、会見を締めた。

「ベートーヴェン捏造」は、9月12日より全国で公開される。なお会見では、音楽家・清塚信也が演奏したベートーヴェンのピアノ・ソナタ第23番 「熱情」第3楽章が、本作のメインテーマに決定したことも発表された。

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映画「ベートーヴェン捏造」特報第2弾

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原作:かげはら史帆『ベートーヴェン捏造』河出文庫

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