2026年度前期の連続テレビ小説「
物語の舞台は、文明開花が急速に進む明治時代。女性の職業が確立していない当時、トレインドナース(正規に訓練された看護師)として医療看護の世界に新たな風を巻き起こした2人の女性が描かれる。実在した大関和(おおぜきちか)と鈴木雅(すずきまさ)をモチーフに、見上が一ノ瀬りん、上坂が大家直美を演じる。脚本を手がけるのは「あなたのことはそれほど」「初めて恋をした日に読む話」の吉澤智子。
上坂は「まだ実感が湧かない」と目をうるませながら、「このお仕事を始めてから『朝ドラのヒロインになる』と言い続けてきたので、夢を叶えられてすごく幸せです。とてもうれしいです」と喜びを噛み締める。「まだ家族にも伝えていなくて。この会見の直前に、家族のトークグループに1枚の写真と『会見に行ってきます』というメッセージだけ送ったので、きっと驚いてくれると思います。改めて直接伝える予定です」といたずらっぽく笑った。
上坂がオーディションの結果を知ったのは2週間ほど前、事務所の先輩である高石あかりとマネージャーによるサプライズ発表だったという。2025年度後期連続テレビ小説「ばけばけ」のヒロインを務める“朝ドラの先輩”でもある高石からは「おいしいごはんをいっぱい食べて、とにかく健康第一で」とアドバイスをもらったそうで、「今朝も『楽しんできてね』と連絡をいただきました。困ったことがあれば相談させてもらいたいです」と明かした。
見上の印象について、上坂は「太陽みたいな方。初めてお会いしたときも優しく話しかけてくださって。一緒にがんばろうと思いました!」と述べ、“バディ”としての期待をのぞかせる。一方の見上も「なんでも器用にこなせて大人っぽく見えるよと伝えたら、『私はすごく大雑把です』と言っていて。これは仲良くなれそうだなと思いました」とうれしそうに話した。
初共演の2人だが、見上は「きっと2人(りんと直美)も出会ってすぐバディになったわけじゃない。少し緊張しているこの感じや、どうやって仲良くなるか考えている時間も大事だと思うので、無理に距離を詰めるのではなく、撮影を通して2人のバディ感を高めていけたら」と真摯に語る。すると上坂が「初めてお会いしたとき、『なんて呼び合うか次に会う日までに考えよう』と話していたんです」と切り出す。「シンプルに『愛さん』でどうでしょうか?』とおずおずと尋ねる上坂に、見上は「“さん付け”は距離を感じてしまうので、“ちゃん付け”か呼び捨てでお願いします!」とリクエスト。上坂は「がんばります……!」と応じ、見上は「ゆっくりやっていきましょう。私はシンプルに『樹里ちゃん』か、あと『じゅったん」と呼ばれることもおっしゃっていたので。あとでどっちがいいか聞いてみます(笑)」と伝えた。
なお上坂は応募総数2410人のオーディションから選ばれた。制作統括の松園武大は「とんでもない輝きを放っていました。友人の話を聞いて怒るとき、何か悪巧みを思いついたとき、伝えたいことを言い出せないとき……いろんな局面で上坂さんのお芝居に釘付けになりました。凛とした佇まいと、その奥底にあるたくましさ。どんな苦境でもあきらめない大家直美の人物像と重なって見えました」と振り返る。
直美のキャラクターについては「産まれてすぐ親に捨てられ、キリスト教の教会を転々として育てられたという設定。故郷と言える場所はなく、心から家族と言える人もいない。しかし彼女は生き抜くことをあきらめません。そのためには多少のズルや嘘もいとわない、そんな人物です」と説明。「見上さん演じる一ノ瀬りんとのバディを想像したとき、ものすごい胸の高鳴りを感じました。この2人なら必ず風を起こせると確信し、大家直美を上坂さんに演じてほしいと決めました」と起用のいきさつを明かした。
※高石あかりの高は、はしごだかが正式表記
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上坂「このお仕事を始めてから『朝ドラのヒロインになる』と言い続けてきたので、夢を叶えられてすごく幸せです。とてもうれしいです」