第34回日本映画プロフェッショナル大賞の授賞式が本日5月31日に東京・テアトル新宿で行われ、「
五十嵐大による自伝的エッセイをもとにした「ぼくが生きてる、ふたつの世界」は、耳が聞こえない両親のもとに生まれ、コーダ / CODA(Children of Deaf Adults)として育った主人公・五十嵐大の物語。幼い頃から日常的に母の“通訳”をしている大は、周囲から特別な目で見られていることに戸惑い始める。彼は大人になり故郷を離れて暮らしていたが、帰郷したある日、記憶の底に隠れていた母への気持ちがあふれ出す。吉沢亮が大、忍足亜希子が大の母・明子に扮した。
呉は2015年に「きみはいい子」を発表してから1児の母として約10年間、育児に明け暮れていたことを明かす。呉は「映画はもう一生撮れないんじゃないか」「いくつか映画の話はあったが断っていた」と述べ、「この映画のプロデューサーから原作のお話を聞いた際に、私が今やるべき映画と思いやらせていただきました。10年ぶりにこの賞をいただけて本当にうれしいです」と感慨深い様子でスピーチした。なお「きみはいい子」は、第25回日本映画プロフェッショナル大賞でベストテン9位に輝いた。
「ナミビアの砂漠」では、何に対しても情熱を持てず、恋愛すら暇つぶしだと感じている21歳のカナがもがき、ぶつかり、自分自身に追い詰められていく様子が描かれた。
花束プレゼンターとして会場に駆け付けた河合は「『ナミビアの砂漠』を撮影していたとき、本当に楽しくて。みんなが『明日はどんなものが撮れるんだろう?』というわくわくに満ちていました。そのような体験をさせていただき、ありがとうございました。これからも一ファンとして、山中さんの世界を見るのが楽しみです。おめでとうございます!」と祝福する。
山中は「ちょうど10年前、日プロ大賞のオールナイト上映に行きました。山戸結希監督が新人監督賞を受賞されて、『おとぎ話みたい』がどうしても観たかったんです。なので、感慨深くとてもうれしい賞になりました。『ナミビアの砂漠』をきっかけに映画作りが楽しく思えたので、これからも楽しく映画を作っていけたらと思います」と語った。
映画ナタリーでは、引き続き授賞式の模様をレポートする。
呉美保の映画作品
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港岳彦 @minatotakehiko
プレゼンターなのに、呉さんより画面をたくさんとってしまってすみません…。改めて、監督賞おめでとうございます! https://t.co/Uxxr9Vu9RT