シンシア・エリヴォとアリアナ・グランデの友情は本物!「ウィキッド ふたりの魔女」来日取材

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映画「ウィキッド ふたりの魔女」の来日インタビューが東京都内で行われ、キャストのシンシア・エリヴォアリアナ・グランデ、監督のジョン・M・チュウが参加した。

左からアリアナ・グランデ、シンシア・エリヴォ、ジョン・M・チュウ

左からアリアナ・グランデ、シンシア・エリヴォ、ジョン・M・チュウ

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本作は魔法と幻想の国オズのシズ大学で出会った魔女2人の数奇な運命を描いたミュージカル。エリヴォが“のちの悪い魔女”エルファバ、グランデが“のちの善い魔女”グリンダを演じた。

「この作品はタイムリーであり、タイムレスなものでもある」

「ウィキッド ふたりの魔女」ポスタービジュアル

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「本作が今求められる理由は?」と聞かれたエリヴォは「今の時代、誰もが自分を理解してほしい、他人から優しくされたいと思っています。ジャッジされずにありのままの自分を受け入れてほしいとも」「この作品は自分とは異なったものを持っている人について話したり、考え方を変えたり許したりすることがどういうことかを考えるきっかけになると思います。そういったディスカッションの機会となるものが求められているのではないでしょうか?」と答える。またグランデは「多くの分断が生じている現代では、誰かに寄り添うということが非常に重要なことです。キャラクターたちは完全な善とは言い切れない人物ですが、彼らに感情移入や共感をすることが大切だと思います」「人間は複雑なもので、(簡単に)1つにまとめることは不可能です。人がどういうふうに成長していくのか、他人に嫌われることにどう反応していくのかというテーマを含んでいるこの作品はタイムリーであり、タイムレスなものでもあります」と伝えた。

左からアリアナ・グランデ、シンシア・エリヴォ

左からアリアナ・グランデ、シンシア・エリヴォ[拡大]

プロモーションやインタビューで仲睦まじい姿を見せてきたエリヴォとグランデ。最初からつながりを感じ、その絆を大事に育んでいったそう。エリヴォは「この人とは馬が合うなという出会いがあったとしても、友情を保つ努力をしなければ絆を育むことはできません。私たちは努力をして友情を深め、真の友人になりました。互いにテキストメッセージを送ったり、『大丈夫? どう?』と確認し続けなくてはいけないと考えていました。インタビューで見せた友情は全部本物なんです」「現場でこういった出会いはなかなかありません。相手が自分の人生にいるべき人だと感じたなら、その関係をケアしていくことが大事です」と真摯に述べた。グランデも「必要なときに手を差し伸べることができるよう、時間を掛けてその人を知ることが大切です。友情を深めるとそれが作品にも影響していきます」「2人の特別な会話はプライベートなところで交わされてきました。キャスティングのあと、すぐにFaceTimeで会話をして、花束を送り合ったり。常にお互いを気に掛けていますし、この関係をとても誇りに思っています」と思いを口にする。

シンシア・エリヴォの言葉にアリアナ・グランデが感涙

「ウィキッド ふたりの魔女」場面写真。左からアリアナ・グランデ演じるグリンダ、シンシア・エリヴォ演じるエルファバ

「ウィキッド ふたりの魔女」場面写真。左からアリアナ・グランデ演じるグリンダ、シンシア・エリヴォ演じるエルファバ[拡大]

役との共通点を聞かれたエリヴォが「最初の頃エルファバは自分をさらけ出すことを恐れる部分がありますが、私も同じだったと思います」「また愛する人たちを苛烈なくらい守ろうとする気持ちは共通している」と言うと、グランデが「エルファバは優しい心を持っていて、シンシアも同じように善の心を持った人。魔法の力を持っている、本物の魔女なの」と言葉を紡いだ。エリヴォは笑顔を見せ「グリンダはふわふわした感じやコメディタッチな部分が目に付くと思いますが、根っこに本物の光をはらんだ人物。アリアナもみんなを明るくする力を持っています。また、初めての映画作品がこんな大作で、大変な勇気が必要だったと思います。アリアナはいつもオープンで心が広く、コメディシーンでも躊躇することなく飛び込んでいました。共演者の方でここまでやる人は見たことがありません。グリンダがなりたい人物というのが、まさにアリアナなんだと思います」とたたえる。それを聞いて感極まったグランデが涙を見せる場面もあった。

撮影時に生歌収録、音楽の力を強く感じられる作品に

今作では撮影時に生歌を録音している。チュウは「生で歌ってもらったことはいい判断だったと思います。2人は最高の歌手で、俳優でもあります。会話と歌がなめらかに結び付いていますし、ミュージカルにおける音楽の力を強く感じられる作品になりました。簡単にやっているように見えるので忘れがちですが(笑)、この2人だからこそこの方法が実現できたわけです」と振り返った。

楽曲「ディファイング・グラヴィティ」についてエリヴォは「(箒で)飛びながら歌うことはチャレンジングでした。地上にいるのと同じようにはできず、重力に抗うように音を作らなくてはいけません。通常だったら入れないところでブレス(息継ぎ)を入れたりもしました。空中でくるくると回り続けることは挑戦でしたが、とても楽しかったです。自分の体を使い、今までとは違うスキルを身に付けられましたから、これからはどこでも歌えます」とうれしそうに語る。現場を回想したグランデは「シンシアの声を聞くのも、(歌う姿を)見るのも楽しかったです。耳に小さなイヤフォンを入れて、片耳はオープンにして歌を聴いていました。シンシアのアカペラを聴けたのは監督、スタッフ、私だけ。この世のものとは思えないほど素晴らしかった」と絶賛する。

グリンダ、エルファバになりきるには?

左からアリアナ・グランデ、シンシア・エリヴォ、ジョン・M・チュウ

左からアリアナ・グランデ、シンシア・エリヴォ、ジョン・M・チュウ[拡大]

エルファバ、グリンダの個性的な動きも話題に挙がり「キャラクターのコスプレなどを楽しみたい人もいると思うが、演じるコツを教えてほしい」と尋ねられた際には、グランデが「グリンダが髪を振る仕草をトストスと呼んでいるのですが、これは自己表現なんです。グリンダだけでなくエルファバもトストスをする場面があります。足を使ったり、ウインクを入れてみたり、あくまで自分らしく考えてみてほしいです。本編からはカットになりましたが、(頭を下げてから)前から後ろに振り上げるトストスもあったんです。腰を痛めるところでした!」と答えて笑う。エリヴォは「エルファバは指の動きが鍵です。彼女は自分を表現するときに指を使うんです。ダンスのときはもちろん、箒をつかむのも指をしっかり使った表現をしています」とヒントを教えてくれた。またチュウは「常に大事だったのは遊び心だったんですよね。何かをまねする、演技するというより、遊んでいる中で真実が見えるというのことが大切でした。撮影の半分は笑っていたんです。なので『ジョン、部屋から出て行ってくれないか?』と言われたりもしました(笑)」と茶目っ気たっぷりに話した。

「ウィキッド ふたりの魔女」は3月7日より全国ロードショー。

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