東京・三鷹の森ジブリ美術館で開催される新企画展示「
2001年10月に開館した三鷹の森ジブリ美術館。約1年前に構想が始まった本企画では、公開中の
2部屋にわたる展示室には、主人公・眞人と彼の父・勝一、七人の婆々などそれぞれのキャラクター設定画や、“大伯父の館の断面図”などを掲出。さまざまな角度から描かれたペリカンのキャラクター設定図には、宮崎駿による「担当原画さんは動物園にいって観て来ましょう」というメモも残されている。そのほか、色彩豊かな“産屋のカーテン”のイメージボードには細かいモチーフが描き込まれ、“ワラワラの森”は複数パターンが描かれた。また、この企画展のために宮崎駿が描き下ろしたパノラマボックス「黄金の門」も展示。奥行きのある絵で表現された、眞人が多数のペリカンに囲まれる映画のワンシーンをのぞくことができる。
記者会見に出席した同館館長の安西香月は「ただ絵を並べる、というのは普通なんですけど、今まで(三鷹の森ジブリ美術館では)あまりやってこなかった」と述べ、「映画制作の中で描かれた絵の持っているエネルギーを、じっくり感じられる展示になっていると思います」と伝える。企画・監修を担った
本展示に並べられるのは、イメージボードとそのキャプションのみ。解説がほとんど無いことについて、宮崎吾朗は「映画ができてから“語れる”までの時間がまだ経っていない。宮崎駿を中心とした、制作に関わった人たちにとってはまだ生々しい記憶だと思うんです。その段階で第三者の僕らが説明を付けるのははばかられる。今回は絵そのものをちゃんと見てもらうことに注力したほうがいいのではないかと考えた」と話す。
本日の朝には宮崎駿が展示を見に来たと言い、「『悪夢がよみがえる』と言いながら絵を見ていました」と報告した宮崎吾朗。続けて「(ほかは)特に何も言われなかったので、今日のところはよかったのかなと。ジブリ美術館らしからぬ展示ではありますが、それが絵を見る新鮮さにつながればいいなと思います」と語った。
「君たちはどう生きるか」展の第1部イメージボード編は明日11月18日から開催。第2部のレイアウト編は2024年5月、第3部の背景美術編は2024年11月に公開される予定だ。
※宮崎駿の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
「君たちはどう生きるか」展 第1部 イメージボード編
2023年11月18日(土)~2024年5月(予定)東京都 三鷹の森ジブリ美術館
料金:大人、大学生 1000円 / 高校・中学生 700円 / 小学生 400円 / 幼児(4歳以上)100円
※入場は日時予約制。チケットはローチケで毎月10日から翌月入場分が販売される。
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「君たちはどう生きるか」展、56点の手描きイメージボードに宮崎駿「悪夢がよみがえる」 https://t.co/fo2b9xOGi2 東京・三鷹の森ジブリ美術館で開催される新企画展示「君たちはどう生きるか」展の第1部イメージボード編の内覧会が本日11月17日に行われた。 2001年10月に開館した三鷹の森ジブリ美術…