映画「
本作は、パリュスあや子の小説を映画化したミステリーロマンス。紛争のため故郷を追われた“惑星難民X”があふれる世界で、スクープを狙う週刊誌記者・笹はX疑惑のある柏木良子に近付くが、やがて恋心が芽生えていく。上野が良子、林が笹に扮した。
7年ぶりの映画出演となった上野は「懐かしい光景です。(演劇の)舞台とはまた違いますね。全員見えてますよー!」と手を振りながら会場中を見渡す。初共演を果たした林が「本当に素敵な方。お会いした初日から役への取り組み方がかっこよくて、ご一緒できるのが楽しみでした」と絶賛すると、上野は「査定を受けてるみたいで緊張しますね」とはにかむ。林は「心から尊敬してるのでいくらでも話せますよ!」と威勢よく声を張り上げるも、いまだに照れがあるのか一向に上野と目を合わせられず、司会者からツッコまれていた。
上野とは「虹の女神/Rainbow Song」、林とは「ダイブ!!」以来のタッグとなった熊澤。キャスティングについて「演技力の高い俳優という前提があった」としたうえで、「笹は週刊誌記者で『童顔だけどデキる人間に見えるためにひげを生やしている』という裏設定がある。林くんと最初にお仕事したのは高校生の頃だったけど、きっとひげを生やした林遣都はかっこいい!という狙いがありました」と明かす。さらに「上野樹里じゃないと成立しないと思っていたので、すぐに脚本を送りました」と述べ、キャスティングへの自信をのぞかせた。
キャスティングが決まってからも、約2年にわたって話し合いが続いたという。熊澤は「最初に樹里さんから台本について電話があって、けっこう長くしゃべって。翌日また2時間ぐらい電話して。その翌週にお会いしたら、樹里さんの台本にすごい書き込みがあって、感想や思いを聞いていたら8時間ぐらい経っていた(笑)」と述懐。その後も上野がドラマ撮影中の間、熊澤が脚本を練り直しては幾度も話し合ったそうで、熊澤は「理想通りになりました」と満足げにうなずく。林は「そこまでだったとは」と驚きつつ、「僕との顔合わせの日も8時間ぐらいリハをして、みんなで食事に行く予定が中止になりましたよね。実は僕も同じタイプ。お芝居に対して、突き詰めたいことがあれば翌日まで掛かってもいい。それを実行している方に初めてお会いして感動しました」と上野に共感を示した。
さらに上野と林は、お互いの意外だった一面を伝え合うことに。上野は「真面目だけど、いい意味で不良性を持っている方。監督が『久々に会った遣都くんは俳優として化け物になったみたいだ』とおっしゃっていましたが、それって不良性があるからこそだと思うんです」と林の魅力を熱弁。対する林も「考えがしっかりしていて参考になることばかりで、撮影現場では人生相談みたいになっていました。普段からしっかりされているのが言葉やお芝居に表れていて、先生みたいな。言葉に重みがありますし、得るものばかりでした」と上野への敬意をあらわにした。
「隣人X -疑惑の彼女-」は、12月1日より新宿ピカデリーほか全国で公開。
映画「隣人X -疑惑の彼女-」予告編
関連記事
上野樹里の映画作品
リンク
上野樹里 @juri_wada
「隣人X」上野樹里に林遣都が共鳴、ストイックすぎる役への姿勢に「僕も同じタイプ」(イベントレポート / 写真12枚) - 映画ナタリー https://t.co/VWUBzYerLi