映画「
豊田徹也によるマンガを実写化した本作。家業の銭湯を継いだ主人公のかなえが、突然失踪した夫・悟を探しつつ、「働きたい」とやって来た謎の男・堀と奇妙な共同生活を送るさまがつづられる。真木がかなえ、井浦が堀、永山が悟を演じた。
まずマイクを握った真木が観客に「ちょっと怖いというか……どうお感じになったのか? エンタメ作品じゃないんで、しーんとなるのは当たり前なんですけど。すごくいろんな感情がぐるぐるとしているんじゃないかと思います」と語りかけると、客席から「よかったよ!」と声が飛ぶ。続けて真木は原作のファンであることに触れつつ「かなえちゃんにはトラウマがあって。それを私は忘れられずに、ずっと演じていました。思い出すと切ないです」と口にする。
「かそけきサンカヨウ」以来の今泉組参加となった井浦は「2回目ということで、監督との向き合い方もいろんな実験をしてみたいなと思っていたんです」「20年間俳優として積み重ねてきたものを放棄して、デビュー当時のようにできないことのほうを多くしていきたい。そして堀を演じ、監督に自分を捧げながら、真木さんとのお芝居を楽しんでいく。そういう向き合い方で作品に参加しました」と振り返った。
永山は「台本と原作を読んで、悟という人間に100%共感して演じることができるのか不安で」「悟というものを体に入れていったときに、どこか共鳴していない、苦しい状態でした」と吐露し、とあるシーンの撮影を思い返し「真木ちゃんと向き合った瞬間、理屈じゃなく肉体が反応した。それは真木ちゃんが目の前にいて、監督が受け止めてくれたからだなと思いました」と回想。これを真剣に聞いていた今泉は「本読みのときに、瑛太さんの演技が正直不安で。でも現場では本読みとは違ったものが出ていた。今の話を聞いて感動しました」としみじみと述べる。
イベント中盤には真木が、井浦、永山との共演を語る場面も。「一応自分の名前がトップにある作品。瑛太はずっと一緒にやってきて、出番が多くないのに出演してくれた。すごく感謝しています」とはにかむ。また「新さんは、がっつりお芝居をするのは初めて。私の脳内にある新さんのニックネームは“樹齢1000年の木”なんです(笑)」と独特の表現で会場を笑わせてから、「現場では穏やかで、ものすごくいい距離感でいてくれて。でもカメラが回ると、堀なんです。なんちゅう化け物だ!と。一緒にやってもらって光栄です」と伝える。一方の井浦は「映画で初共演したときから真木さんは化け物だと思っていて。その化け物に『化け物だ』と言われて、仲間入りする覚悟を持ちました(笑)」と茶目っ気たっぷりに返し、「気持ちでやる方なので、いつも芝居を超えてくる。魂をぶつけてくる真木さんによって、堀の輪郭ができていった。大きかったですね」と感謝した。
最後に井浦は「堀が生まれた場所を高台から眺めるシーン、実は僕の実家の近くなんです。あの場面は堀でありながら井浦新でもありました。そうなかなかできないお芝居、演じられない一瞬をいただいたシーン。2回目を観る機会があったら、それを意識していただけるとうれしいです」と呼びかけ、真木は「映画を観て、いろいろ家に持ち帰っていただけると思います。何か自分の中で感じるものがあったら、友人やご両親にご紹介をお願いします」とアピールした。
なおイベント中には、10月15日に誕生日を迎える真木を、登壇者たちがサプライズでお祝い。贈られたケーキを前に真木は「英語をマスターしてハリウッドに行きます!……できれば、できればね(笑)」と抱負を述べ、会場を沸かせた。
【関連特集】 今泉力哉×許豊凡(INI)が語る「アンダーカレント」
「アンダーカレント」は全国で公開中。
月姫かぐや @nS0utnDxWeTth36
【舞台挨拶レポート】「アンダーカレント」真木よう子、井浦新との共演回想「樹齢1000年の木なんです」(写真10枚) https://t.co/8fsltUS8uz
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真木よう子「井浦新さんは樹齢1,000年の木なんです」に笑った🤣