新海誠「すずめの戸締まり」に松村北斗の息追加、花澤香菜は「言の葉の庭」への思い回想

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映画「すずめの戸締まり」“おかえり上映”舞台挨拶が、本日9月20日に東京・TOHOシネマズ 日比谷で行われ、声のキャストである花澤香菜、監督の新海誠が登壇した。

映画「すずめの戸締まり」“おかえり上映”舞台挨拶の様子。左から花澤香菜、新海誠。

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「すずめの戸締まり」Blu-rayのパッケージ。

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本作は、日本各地の廃墟を舞台に災いのもととなる“扉”を閉めていく旅をする少女・岩戸鈴芽(すずめ)の解放と成長を描く物語。鈴芽に原菜乃華、災いをもたらす扉を閉める“閉じ師”・宗像草太に松村北斗SixTONES)が声を当て、すずめの母親・岩戸椿芽を花澤が演じた。

新海誠

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新海はにこにこしながら「花澤さんと一緒に舞台挨拶に立つのは10年前の『言の葉の庭』の初日以来。こんな機会をいただけてとてもうれしいです」と喜び、花澤も「私もうれしいです」と笑みをこぼす。

花澤香菜

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「すずめの戸締まり」Blu-ray / DVD発売に合わせて本日9月20日から10月5日まで実施される“おかえり上映”。新海は「5月に終映でお別れしたんですけど、わりとすぐ戻ってきてしまい申し訳ないです(笑)」と述べつつも、「実はすずめの旅というのは2023年の9月を描いたつもりだったんです。だからちょうど今なんですね。タイミングを合わせて上映できたらいいよねと話していたので、実現できてうれしいです」と伝える。そして「ソフトに収録されているバージョンと、これから観てもらうものは少し違うんです。物語の最後のところに入っていなかった一言が入っていたり。もう1つ、本当にマニアな人向けなんですが、前半1カ所だけ、息を追加しているカットがあります。北斗くんが演じているキャラクターが何かを押しているシーンなんですが、ここに息が欲しいなとずっと思っていて、ほかのシーンから持ってきてます。これほっくんにも言ってないんです」と明かした。

左から花澤香菜、新海誠。

左から花澤香菜、新海誠。[拡大]

これまで新海の作品にたびたび出演してきた花澤は「(本作で)お母さんの役をいただけて感慨深かったです。『言の葉の庭』でご一緒したときは24歳で、背伸びした女性の声を演じていたんです。そこから『天気の子』では小学生になって(笑)」と思い返す。新海は「『言の葉の庭』で演じてもらった雪野は27歳のちょっと疲れた女性。そういう雰囲気を出しつつも、幼さも欲しくて、25歳以上という条件でオーディションをしたんです。でもその年齢に達していない花澤さんから応募があって。違うんだろうなと思いながら聞いたんですが、僕がイメージしていた雪野さんと違うところが、もしかしたら雪野さんなのかも?と思わせてくれる説得力がありました」と回想。続けて「アフレコの初日のことはすごくよく覚えています。当日、物語の舞台となった新宿御苑に行ってきましたとおっしゃっていて。緑のお洋服を着ていたんです。映画のイメージで来てくださったんだなと。役への向き合い方みたいなところも含めて、すごい人だなと思いました」とたたえた。これを横で聞いていた花澤は「無鉄砲にも『新海監督の作品は絶対受けたいんです! オーディションの応募に忍ばせてください』とマネージャーさんに頼みました」「あの頃はどうやったら雪野先生になれるんだろうとばかり考えていましたね」と熱い思いを振り返った。新海は「母親としての椿芽は、雪野さんとは明確に違うものをいただけたなと思います」「おばあちゃん役までお付き合いいただけたら」とさらなるタッグへ期待を込める。

新海作品の魅力を問われた花澤は「モノローグで畳み掛けてくるところが、ぐっと来ます」と思い入れたっぷりにコメント。新海は「モノローグを書くのが好きなんですよ。でも『君の名は。』で東宝のプロデューサーから『モノローグなくしません?』『そのほうが大衆映画として観やすいんです』と言われて。実は『すずめの戸締まり』も最初はモノローグから始めていたんですが外したんです。自分が好きなのものと、観客が好きなものには差がある。この10年ぐらいはそのギャップを見つけつつ、自分の好きものにしていくという試行錯誤の歴史でもあったんです」と言及しつつ、「でも今日、花澤さんの言葉を聞いて、次の映画はモノローグを入れようと思いました!」と宣言した。

イベント中盤には、花澤がアフレコで一緒になったという原と松村の話題が。新海が「2人ともアニメーションが大好きなので、憧れの人に会いたいって来てましたね」と話すと、花澤は「後ろからじーっと見られていて、そのプレッシャーったらなかったです(笑)。『走りながらのセリフはどうしてますか?』とか聞いてくださいましたね」と伝えた。新海は「ほかの映画なんですけど『ミステリと言う勿れ』はめちゃくちゃ面白いですよ! 最初から最後まで出ていて、“原菜乃華映画”みたいになってます」と言い、「北斗くんの『キリエのうた』もものすごくよくて! 芝居が草太ともまた違って、本当に魅力的でした。他社の映画の話ばかりして申し訳ないです……」と苦笑しつつも、原と松村の活躍を楽しげに報告する。

最後に花澤は「新海監督とこうして壇上でお話しすることができてよかったです。“おばあちゃん役”の言質を取ったので取材の方たち書いておいてください!」と茶目っ気たっぷりに声をかけ、新海は「また皆さんと再会できるのを楽しみにしております」と観客に呼びかけた。

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(c)2022 「すずめの戸締まり」製作委員会

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ティグレ @Masked_Tigre

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