熊本県玉東町出身で現役高校生の俳優・
「レイニーブルー」は、笠智衆に憧れる女子高生を主人公とした“ちょっと変わった”青春群像劇。柳が主演も務めるほか、笠智衆の孫にあたる
中学・高校と笠智衆の卒業校に通っていた柳。高校では廃部寸前の演劇部に入部し、のめり込むうちに脚本も手がけるようになった。柳は「映画や演劇などの文化芸術は『触れた人の心を変える』くらい大きい力があると思います。ただそれは 、誰かに守られていかなければ、すぐに絶えてしまうくらい弱いものです。私は、この部室に残っている先輩方の脚本をどうにかずっと残していきたいし、日本の偉大な俳優・笠智衆さんを受け継いでいきたいです」と脚本に込めた思いを伝えた。
「レイニーブルー」は2024年の国内公開、海外映画祭への出品を目指す。同時に映画の編集・宣伝資金を募るため、クラウドファンディングが本日8月1日にMotion Galleryでスタートした。
柳明日菜 メッセージ
私がノリで入部した廃部寸前演劇部の部室は、3畳ほどで学校の知る人ぞ知る場所にあります。壁は亀裂が入り、中は物が散乱しており、まるでゴミ屋敷のようでした。何十年も前からある脚本集やレコ ード、表彰状、ハリボテ、錆びた工具、他校からの上映感想、130cmくらいある巨大なクマのぬいぐるみなど、埃まみれになっていました。最初、部室の扉を開けた時、唖然とし、全部捨ててやろうと思いました。
しかし、少ない仲間と共に、演劇にのめり込んでゆくうちに、失敗しても成功しても「新しいものを一から創っていく」ことが大好きになりました。そしていつしか、その汚い部室の中の、何十年も前の先輩方の脚本や道具が、この部室の中に残っていることが愛おしくなりました。
私の中学・高校は、今年で没後30年目となる日本のお父さん・笠智衆さんの卒業校です。
私が住んでいる家は、笠さんが生まれた家とも近く、また私が生まれた年や中学入学年も笠さんとちょうど100年ずつ違っていたりします。全部、私のちょっとした自慢なのですが、同級生は誰も知りません。
かなりの危機を感じます。
映画や演劇などの文化芸術は「触れた人の心を変える」くらい大きい力があると思います。ただそれは 、誰かに守られていかなければ、すぐに絶えてしまうくらい弱いものです。
私は、この部室に残っている先輩方の脚本をどうにかずっと残していきたいし、日本の偉大な俳優・笠智衆さんを受け継いでいきたいです。
「レイニーブルー」の脚本は、自分のこのような思いを込めてかきました。なにかを創って、もがいたり 、たまには周りからの批判もあったりしますが、「それでも最後まで創る」ことと「受け継がれる」ことは大事だと感じています。今回の映画が無事に完成できるよう、見守っていただけると幸いです。
三谷一夫 @mitani_kazuo
熊本県玉東町出身・柳明日菜の初監督作がクランクイン、高良健吾らも参加(コメントあり) https://t.co/F0mkVrFeCl