熊本県玉東町出身・柳明日菜の初監督作がクランクイン、高良健吾らも参加

9

168

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 31 58
  • 79 シェア

熊本県玉東町出身で現役高校生の俳優・柳明日菜による初監督・脚本作品「レイニーブルー」が、本日8月1日にクランクイン。同郷であり、没後30年を迎える俳優・笠智衆の遺志を継承し、柳が自身の実体験をもとに脚本を書き上げた。

上段左から柳明日菜、笠兼三、高良健吾。下段左から小沢まゆ、中島瑠菜、渡辺紘文。

上段左から柳明日菜、笠兼三、高良健吾。下段左から小沢まゆ、中島瑠菜、渡辺紘文。

大きなサイズで見る(全3件)

「レイニーブルー」イラスト

「レイニーブルー」イラスト[拡大]

「レイニーブルー」は、笠智衆に憧れる女子高生を主人公とした“ちょっと変わった”青春群像劇。柳が主演も務めるほか、笠智衆の孫にあたる笠兼三や、熊本出身の高良健吾小沢まゆ中島瑠菜らがキャストに名を連ねる。また、これまでに柳が出演した映画の監督・渡辺紘文(大田原愚豚舎)、夏都愛未も俳優として出演。さらにオーディションで約120名の応募者から選ばれた約40名のキャスト、地元スタッフが参加する。企画・プロデュースは映画24区の三谷一夫が担った。

中学・高校と笠智衆の卒業校に通っていた柳。高校では廃部寸前の演劇部に入部し、のめり込むうちに脚本も手がけるようになった。柳は「映画や演劇などの文化芸術は『触れた人の心を変える』くらい大きい力があると思います。ただそれは 、誰かに守られていかなければ、すぐに絶えてしまうくらい弱いものです。私は、この部室に残っている先輩方の脚本をどうにかずっと残していきたいし、日本の偉大な俳優・笠智衆さんを受け継いでいきたいです」と脚本に込めた思いを伝えた。

「レイニーブルー」は2024年の国内公開、海外映画祭への出品を目指す。同時に映画の編集・宣伝資金を募るため、クラウドファンディングが本日8月1日にMotion Galleryでスタートした。

柳明日菜 メッセージ

柳明日菜

柳明日菜[拡大]

私がノリで入部した廃部寸前演劇部の部室は、3畳ほどで学校の知る人ぞ知る場所にあります。壁は亀裂が入り、中は物が散乱しており、まるでゴミ屋敷のようでした。何十年も前からある脚本集やレコ ード、表彰状、ハリボテ、錆びた工具、他校からの上映感想、130cmくらいある巨大なクマのぬいぐるみなど、埃まみれになっていました。最初、部室の扉を開けた時、唖然とし、全部捨ててやろうと思いました。

しかし、少ない仲間と共に、演劇にのめり込んでゆくうちに、失敗しても成功しても「新しいものを一から創っていく」ことが大好きになりました。そしていつしか、その汚い部室の中の、何十年も前の先輩方の脚本や道具が、この部室の中に残っていることが愛おしくなりました。

私の中学・高校は、今年で没後30年目となる日本のお父さん・笠智衆さんの卒業校です。
私が住んでいる家は、笠さんが生まれた家とも近く、また私が生まれた年や中学入学年も笠さんとちょうど100年ずつ違っていたりします。全部、私のちょっとした自慢なのですが、同級生は誰も知りません。

かなりの危機を感じます。

映画や演劇などの文化芸術は「触れた人の心を変える」くらい大きい力があると思います。ただそれは 、誰かに守られていかなければ、すぐに絶えてしまうくらい弱いものです。
私は、この部室に残っている先輩方の脚本をどうにかずっと残していきたいし、日本の偉大な俳優・笠智衆さんを受け継いでいきたいです。

「レイニーブルー」の脚本は、自分のこのような思いを込めてかきました。なにかを創って、もがいたり 、たまには周りからの批判もあったりしますが、「それでも最後まで創る」ことと「受け継がれる」ことは大事だと感じています。今回の映画が無事に完成できるよう、見守っていただけると幸いです。

この記事の画像(全3件)

読者の反応

  • 9

三谷一夫 @mitani_kazuo

熊本県玉東町出身・柳明日菜の初監督作がクランクイン、高良健吾らも参加(コメントあり) https://t.co/F0mkVrFeCl

コメントを読む(9件)

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。 レイニーブルー / 柳明日菜 / 笠智衆 / 高良健吾 / 小沢まゆ / 中島瑠菜 / 笠兼三 / 渡辺紘文 / 夏都愛未 の最新情報はリンク先をご覧ください。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。