音楽家・
4月14日に開業するホテルとエンタテインメントを核とする複合施設・東急歌舞伎町タワーの9階と10階にオープンする同劇場。東急レクリエーション運営のシネマコンプレックス・109シネマズの新ブランドとなるプレミアムシアターで、2014年に58年の歴史に幕を下ろした新宿ミラノ座の跡地に映画館が復活する形だ。109シネマズプレミアム新宿は計8スクリーン、全752席を展開。約2000席が入る広さの劇場内に、あえて752席しか作らないことでぜいたくな空間を演出する。
最大スクリーンはドルビーアトモスを導入した全143席のシアター3。現在ほとんどのシネコンはデジタル上映しかできないが、坂本の「ぜひフィルム上映ができるスクリーンを」という提案から、同劇場ではシアター8に35mmフィルムが上映可能な映写機が設置された。新宿ミラノ座からのフィルム文化を継承する思いもある。ラージフォーマットでは3面スクリーンのScreenXも用意。全シアターに舞台を設置し、舞台挨拶なども可能になった。中でも体験会が行われたシアター7は奥行き4mの広めの舞台と照明が用意され、多用な演目での使用が想定される。
「SAION -SR EDITION-」は従来の109シネマズのプレミアムシアター「SAION」の魅力をそのままに、坂本監修のもと設計された音響システム。高精細な音を生み出すカスタムスピーカーに加え、Linea Researchの日本初導入となる最高品質のパワーアンプが使用された。先行体験会では、坂本とアルヴァ・ノトが音楽を手がけた「レヴェナント:蘇えりし者」の一部シーンを上映。オープニングに流れる人物の吐息は、その存在を真横に感じるほどリアルに響き、坂本たちが目指した「曇りのない音」のすごみを感じさせた。
座席は日本で初めて全席にプレミアムシートを導入し、その大きさは最大で一般的なシネコンの約2.3倍。「CLASS A」「CLASS S」の2種類があり、いずれもリクライニング機能とサイドテーブル、荷物置き、傘立てを備えたほか、鑑賞中のノイズを極力排除するよう設計されているという。全シートの中央列を占める「CLASS S」はより広々としたゆとりのある座席で、電動リクライニングとUSB式の充電装置も完備。左右の仕切りによって隣の人の気配を感じさせず、劇場が目指す「映画にもっとも集中できる映画館」というコンセプトの徹底ぶりが伺える。
料金は「CLASS A」が4500円、「CLASS S」が6500円。 入会手数料1000円、年会費なしのシネマポイントカード会員はそれぞれ「CLASS A」が4000円、「CLASS S」が6000円となる。通常の映画館と比べると高額だが、チケット購入者のみ鑑賞前後で利用できるメインラウンジが完備された。さまざまな椅子やソファーが数多く用意され、1人でゆったりと過ごすこともできれば、複数人で談笑しながら過ごすことも可能。サービスに含む「WELCOME CONSESSION」では味ごとに豆を変えたこだわりのポップコーンや豊富なバリエーションのドリンクが提供される。別料金が発生する併設の「THE BAR」では山崎や響、知多といったジャパニーズウイスキーの数々に加え、季節ごとのクラフトビールやフードも提供。また10階には「CLASS S」の購入者のみ利用できる展望ラウンジが用意された。
このたび開業を記念して、坂本の関連作が4月14日から5月18日の期間限定で上映されることも明らかに。「Ryuichi Sakamoto Premium Collection」と題し、坂本が映画音楽を手がけた
Ryuichi Sakamoto Premium Collection
2023年4月14日(金)~5月18日(木)東京都 109シネマズプレミアム新宿
<上映作品>
「シェルタリング・スカイ」
「トニー滝谷」
「天命の城」
「坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK: async」
「Ryuichi Sakamoto: Playing the Piano 2022 +(プラス)」
ほか
タロイモ🎬興行収入まとめ @eigarankingnews
既に大手シネコンが3社もひしめく新宿で、109シネマズは新たな映画体験の価値創造に挑戦。
高級感漂うラウンジやパーソナルスペースを確保できる点は魅力的ですが、最高水準の映画体験とされているIMAXやDolby Cinemaなどのプレミアムラージフォーマット不採用はやや疑問点。
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