ムロツヨシ“代表作”で演じた役に「ムカついた」、岸井ゆきのは“レアツヨシ”に喜ぶ

「神は見返りを求める」の初日舞台挨拶挨拶が本日6月24日、東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、キャストのムロツヨシ、岸井ゆきの、監督の吉田恵輔が登壇した。

お人好しな男・田母神尚樹が、底辺YouTuber・ゆりちゃんこと川合優里のチャンネル運営を手助けする姿を通して、人間の欲や本音と建て前を描いた本作。ムロが田母神、岸井がゆりちゃんを演じた。

主演のムロは「2022年6月24日、ムロツヨシの日でございます！」と晴れやかに挨拶。岸井は「『ベイビー・ブローカー』じゃなくて『神は見返りを求める』を選んでくださった皆さん、大好きです」と同日公開の作品を挙げて感謝を伝える。ムロは「いろいろな方が『ムロツヨシの代表作だ』と言ってくださって。だから『これ代表作なのか！』って思いながら観て、『代表作だった！』とどこかに書いてもらえたらうれしい」と呼びかけ、「『ベイビー・ブローカー』も初日なの？ ムロに当ててきた？ やりがいある日ですねえ」と上機嫌でまくしたてた。

先日の完成披露上映会では、今回の役を演じるにあたり、撮影現場ではおとなしく過ごして“ムロシズカ”だったと話していたムロ。「リラックスしてやると軽くなっちゃいそうで“フザケツヨシ”はいらないなあって」と改めて振り返り、本作の次に撮影した主演作「マイ・ダディ」の現場では“ニギヤカツヨシ”に戻ったと明かす。そんなムロとの共演を、岸井は「“レアツヨシ”を見れたってことですね！」と述懐した。

またムロは「試写で完成版を観たとき、初めて自分を“他人化”して観れた。自分にムカついたし愚かだし気持ち悪くなったし、救いがあってほしいとも思えた。こんなふうに自分の芝居を観たことなかったです」、岸井は「脚本を読み始めたときはポップでファニーな話だと思ったんですけど、後半はえぐすぎて渋いみたいになってきて。それを1つの映画の中で表現できる役を担わせてもらえたのがうれしかったです」とそれぞれ感想を述べる。本作もジャンルの分類が困難だが、吉田は「愛を描きたいと思って映画を作っているつもりだけど、いつも『胸クソ』とか『激重』と書かれてしまう。自分は、そういうものの中に見える1つの光を愛と呼んでいるので……相当いじめられないと愛と感じられない人になっちゃいました（笑）」と自身のスタイルについて言及した。

さらに舞台挨拶ではムロへのサプライズが。たびたび「6月24日はムロツヨシの日」とアピールしていたムロだが、実際に6月24日が「ムロツヨシの日」として日本記念日協会に正式に認定されたことがMCから発表された。映画・ドラマ・舞台と活躍するムロが今後の活動を邁進するための節目として申請したところ、無事に受理されたという。ムロは目を丸くしながら認定証を受け取ると「カレンダーに載るってことかな？ メーカーによりますかね？」と驚き、「来年もまたここに集まろうよ！ 年に1回この日を初日にする映画を作ってもらってさ。最高のプレゼントです！」と満面の笑みを浮かべた。

「神は見返りを求める」は全国で上映中。

※吉田恵輔の吉はつちよしが正式表記