斎藤工が“妊娠姿”の撮影で感謝と発見、上野樹里は「この手で触れていいんだろうか」

Netflixシリーズ「ヒヤマケンタロウの妊娠」の配信記念イベントが本日4月21日に東京・イイノホールで行われ、キャストの斎藤工、上野樹里、監督の箱田優子、菊地健雄が登壇した。

坂井恵理の同名マンガを実写化した本作は、男性も妊娠・出産するようになった世界を舞台にした社会派コメディ。広告代理店で働くハイスペック男子・桧山健太郎が突然妊娠し、さまざまな偏見やキャリアの壁に直面しながら奮闘する姿が描かれる。

本日4月21日、Netflixでの世界配信がスタート。桧山役の斎藤は「自分のおなかが大きくなったことで普段見えない景色がたくさん見えてきました。皆さんの日常にも、この作品の目線が加わってくれたらいいなと思います」と述べ、桧山のパートナー・瀬戸亜季役の上野も「子供を授かるって本当に誰も予測できないこと。自分だったらどう反応するか、どう接することができるか人間性を試される部分がありますし、桧山にも共感してもらえると思います」と語った。

桧山のキャスティング理由を尋ねられた箱田は「公開告白みたいになってしまう（笑）」と心配しながら理由を明かしていく。「桧山は仕事もプライベートもスマートでパーフェクト。それが妊娠をきっかけに転がり出し、全8話かけて変化していく。コミカルかつ胸を打つ役を誰にお願いしようと考えたとき、斎藤工さんに七転八倒してもらいたいと思った」と説明。あくまで斎藤を推したという箱田だったが、監督業も行う斎藤は「僕もキャスティングさせていただく立場のときもありますけど、けっこういろいろ候補を出しますよね？（笑） だから選んでいただけてラッキーです」と感謝を示す。亜季のキャスティングについても、菊地は「難しい役でしたが上野さんの名前が挙がったときに“見えた”。斎藤さんとの絡みも絶妙になるはずだと」と満足げに語った。

また本作のキービジュアルにもあるように、おなかが大きくなった桧山の撮影エピソードも。特殊メイクを施して撮影に臨んだ斎藤は「共演者やスタッフの方たちが僕の大きくなったおなかを、物じゃなく、そこに生命があるように扱ってくださった。ただフォルムが大きくなったんじゃなく、何かを与えてくれたのがこの作品の真髄でした」と述懐する。上野は、亜季が桧山のおなかに触れるシーンを振り返って「こんな手で神聖な命に触れていいのかなと考えたら気軽に触れない。触るって相手にどう伝わるかわからないから、本当に繊細なことだと思いました」と吐露した。

キーワードをテーマにしたトークコーナーでは、斎藤が「#らしさ」をお題にチョイス。「母とは？ 父とは？とか、『らしさ』の中に見えない小さな犠牲を閉じ込めていたのかなと感じましたし、このタイミングで本作が配信されることは深いメッセージを持つのでは」と真摯に語る。世間が自身に抱くイメージにも触れ、「艶やかな役柄をいただくことが多かった時期がありますが、素の僕を知ってる人はそんなわけないと笑っていました。でもそんなイメージを持たれているからこそ、逆に振り切れて年末に（バラエティ番組で）貯金額を絶叫したりもできる（笑）。自分がどう捉えられているかの“逆”を意識していたい」と続けた。

「ヒヤマケンタロウの妊娠」はNetflixで独占配信中。