窪塚洋介が「ドキドキしながら呆然」、佐向大の新作「夜を走る」予告解禁

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足立智充玉置玲央が主演を務めた「夜を走る」の予告編と場面写真が解禁。あわせて窪塚洋介ら著名人4名の推薦コメントも公開された。

「夜を走る」

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「夜を走る」

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本作は郊外のスクラップ工場で働く男2人の退屈で平穏な日常が、ある事件を境に狂っていくサスペンスドラマ。不器用な性格が災いして上司から目の敵にされる秋本を足立、要領よく世の中をわたってきた谷口を玉置が演じ、菜葉菜宇野祥平松重豊高橋努玉井らん坂巻有紗もキャストに名を連ねた。「教誨師」で知られる佐向大が監督を務めている。

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YouTubeで公開中の予告では秋本と谷口のたわいもない会話を切り取った前半から一転、何者かの行方不明を示唆するセリフや秋本の怒号など不穏なシーンが切り取られていく。

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窪塚は「パッとしない何気ない日常。こんなはずじゃなかったという底知れぬ劣等感。そこに差した魔。交錯する人々の“弱さ”が生む負の渦巻き。その真ん中で狂ってゆく渦の目をドキドキしながら呆然と観ることしかできなかった」と感想を寄せている。小説家の古谷田奈月、作家の樋口毅宏、文筆家の木澤佐登志によるコメントは下記の通り。

「夜を走る」は5月13日より東京・テアトル新宿、27日よりユーロスペースほか全国で順次公開。

古谷田奈月 コメント

信じられない。
こんなに色々起きるのに、誰も成長しないなんて。
正気と狂気の境界線を踏み荒らしながら縦横無尽に突っ走り、観る側をパニックに陥らせておいて、実際には一ミリも前に進んでいないなんて。
それなのに、観終えたあと、これは自分の中にもある混沌だと認めざるを得ないなんて。

樋口毅宏 コメント

「日本映画なんてつまらない」──。
この、何年かに一本の大傑作を観た後でも、使い古された嘆きを繰り返せるだろうか。
登場人物は全員罪人で、何ひとつ問題は解決しないまま、ありていな幸せさえ手に入らず、主人公はありえたかもしれない自分を外側から見つめるだけ。
あらゆる予定調和を逸脱し、ありがちな「文芸映画」の枠を大きく超える。
生まれたての名作を観終わった後、あなたは別の人間になっているだろう。何ひとつ変わらないまま。

木澤佐登志 コメント

皮膜のように薄っぺらくて空虚な日常。そんな軽すぎる世界に、ハンマーの一撃を喰らわせてやるのだ。粉々に砕け散った世界の向こう側から、途方もない暗黒がこちらを窺っているとも知らずに。そう、現実という名の暗黒が──。

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(c)2021『夜を走る』製作委員会

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