第92回アカデミー賞作品賞や第72回カンヌ国際映画祭の最高賞にあたるパルムドールなど、数々の映画賞に輝いた本作。日本国内の観客動員数は330万人を超え、興行収入は45.5億円を突破した。
IMAX版は、このためにデジタルリマスターされたバージョンが使われる。そしてモノクロ版はカラー版がカンヌ国際映画祭でお披露目される前に作られたもので、ポン・ジュノは「黒澤明、ジャン・ルノワール、ジョン・フォード、アルフレッド・ヒッチコックなど偉大な監督たちのフィルモグラフィには、モノクロ映画の時代とカラー映画の時代とがありますが、私たちの世代はモノクロ映画を作る機会がありませんでした。自分もクラシックの仲間入りをしてみたいという夢を、最新のデジタル技術のおかげで実現することができました」と制作の理由を明かした。
さらにポン・ジュノは、モノクロ版をこれから見る観客に向けて「同じ映画がモノクロになることで、鑑賞体験がどれだけ変わるものか、面白く感じていただけると思います。私は今まで2度このバージョンを観ていますが、初めは寓話のように感じられ、まるで昔の物語を見ているかのような不思議な感覚になりました。2度目は、映画がより現実的で鋭く感じられ、まるで刃物で切りつけられるかのようでした。俳優たちの演技がさらに際立ち、より登場人物を中心に映画が展開しているようにも思えました」とコメント。さらに「観客の皆さんが、カラー版の鑑賞体験と比較しご自身の『パラサイト』モノクロ版の鑑賞方法を見つけてくれたらうれしいです」とメッセージを送った。
「パラサイト 半地下の家族」は一部の映画館で上映中。営業状況や上映スケジュールは劇場公式サイトなどで確認を。IMAX版とモノクロ版の公開日は劇場再開後に向けて調整中だ。
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