マンガ家でコラムニストの
映画「サラ、いつわりの祈り」の原作者として知られる作家J・T・リロイが、実は2人の女性が作り上げた架空の人物であったという事件をモチーフにしている本作。実在しない美少年リロイの分身となる女性サヴァンナをスチュワート、サヴァンナを操るローラ・アルバートをダーンが演じた。
スチュワートはサヴァンナについて「すごく広い心を持った優しい人だと感じたわ。本当にあり得ないくらい頭がよくて、ものすごく個性的で、変わったところもある人だと思う。そのことは、心から愛を込めて言いたい」と説明。ローラに共感したというダーンは「ローラにとって、J・Tというのは、自分の抱える痛みや経験を表現する方法だった。作家として真実を伝える方法だったのだと思う。彼女を演じていると、彼女の悪意を感じるような場面すらあったけれど、それでも私はローラが大好きだった。サヴァンナのことも大好きだったわ」と語った。
辛酸なめ子 コメント
この映画を観て、存在しないはずのJ・T・リロイのファンになりました。ゴーストライターなどではなくJ・T・リロイのゴーストを降霊していたのだと思います。
真実に迫る作品が公開されたことで、彼もきっと成仏できることでしょう。
土屋アンナ(モデル、女優、歌手)コメント
自分の存在価値を人に理解してほしいと誰もがおもうだろう。私を知ってほしい。そう彼女が自分の苦しい過去を誰かに知ってもらう為に選んだ方法はとてもアーティスティックで夢がある。アーティストとして凄く引き込まれる作品だ。
金原瑞人(法政大学教授 /「サラ、神に背いた少年」「サラ、いつわりの祈り」翻訳者)コメント
架空の作家リロイ、それを創造したローラ、さらにリロイのアバターのサヴァンナ。
この3人が錯綜するこの映画は、驚くほど現代的で、鋭く「わたしとは?」「あなたとは?」と問いかけてくる。
森直人(映画評論家)コメント
J・T・リロイという孤独な女性の内側から立ち上がった“プロジェクト”は不器用なまでに純粋だった。
救済された魂の愕きを体現する
嶽本野ばら(作家)コメント
クリステンのモードがクールでコートニー・ラヴも出てHOLEが流れて今、作品と作家であることへ僕らはどう向き合う?
課題すら解決し「神に背いた少年」が蘇る……。
世の中、捨てたもんじゃないです。
山崎まどか(コラムニスト)コメント
作者も、読者も、群がるセレブリティもみんな“J・T・リロイ”という美少年のファンタジーを求めていた。内幕を描いた本作からは、求められた側の虚しさと孤独が伝わる。
みうらじゅん(イラストレーターなど)コメント
誰よりも“期待に応えたい”という煩悩が強くなければ有名人なんかには成れない。自分に行き詰り、架空の自分を作り上げるのは当然のこと。でも、それが行き過ぎると世間にお叱りを受ける。これも有名人の成せる業である。
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K・スチュワート出演「ふたりのJ・T・リロイ」、辛酸なめ子によるイラスト到着(コメントあり)
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