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芦田愛菜が5年ぶり実写映画主演、大森立嗣が今村夏子の小説「星の子」映像化

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芦田愛菜(写真:HASEGAWA SATOSHI)

芦田愛菜(写真:HASEGAWA SATOSHI)

芦田愛菜主演、大森立嗣監督で今村夏子の小説「星の子」が映画化されることがわかった。

原作は芥川賞作家の今村が2017年に発表し、第39回野間文芸新人賞を受賞した作品。芦田は「円卓 こっこ、ひと夏のイマジン」以来、5年ぶりに実写映画での主演を果たす。彼女が演じるのは、本人同様、中学3年生のちひろだ。

愛情たっぷりに育てられたちひろだが、両親は彼女が生まれたときの病気を奇跡的に治してしまった“あやしい宗教”を深く信じている。思春期を過ごすちひろは、生まれて初めて両親と暮らす自分の世界を疑い始めていく。

芦田はちひろについて「少しずつ自分の環境に違和感を感じつつも、悩みながら素直に物事をうけとめて真っ直ぐに生きている女の子」と説明。12月から1月にかけて行われる撮影に向けて「これからちひろをどんな風に演じていくか、そしてこの映画の中で“信じる”という事は何なのか? ちひろと共に探していきたいと思います」と意気込みを語っている。

「星の子」は2020年に全国公開予定。大森と今村によるコメントは下記に掲載した。なお12月6日に原作小説の文庫版が刊行される。

芦田愛菜 コメント

原作を読ませて頂いて、信じるという事について深く考えました。
自分の考えとは違うと思っていても、
大切な人の考えを信じてみようと思ったり……
正しいか間違っているかの判断だけでなく、
人はその人と、その周りをとりまく環境や
人の想いによって見え方が変わってしまったり……
誰かを、何かを、たとえそれが自分の大切な人でも
迷わず信じ続けることはとても難しい。そう感じました。
私が演じさせて頂くちひろは、少しずつ自分の環境に違和感を感じつつも、
悩みながら素直に物事をうけとめて
真っ直ぐに生きている女の子だと思います。
これからちひろをどんな風に演じていくか、
そしてこの映画の中で“信じる”という事は何なのか?
ちひろと共に探していきたいと思います。

大森立嗣 コメント

「星の子」という小説を読んで思ったのは、
自分のことを置いといてでも人を思う気持ちです。
敏感で多感な14歳の少女は風に揺れながら、
飛んでいってしまいそうな小さな体で立っています。
それでも自分のことのように人を思うのです。
これなんだろう?と思ったら、優しさでした。
この映画が清涼な一陣の風のように、
皆様を優しさで包み込むようになればと思っています。

今村夏子 コメント

この小説を書いた後、私の信仰の有無について訊かれる機会が何度かありました。信仰に限ったことではありませんが、私は「信じる者」でも、「信じない者」でもありません。「信じたいのに、信じることができない者」であり、「信じていたことが、だんだん信じられなくなってくる者」です。信じる、信じない、の狭間にあるこの物語を、映画という形で味わえること、とても楽しみにしています。私が掴み損ねたかもしれない、ちひろの心の深部に映像を通じて触れられるのではないかと今から期待しています。

(c)2020「星の子」製作委員会

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