三池崇史「ナマステ」、熱気あふれるインドの映画祭で「初恋」上映

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三池崇史の監督作「初恋」が第50回インド国際映画祭に出品され、現地時間11月27日の公式上映および舞台挨拶に三池が出席した。

三池崇史

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1952年に始まり、インドのリゾート地ゴア州で開催される本映画祭。今年は三池作品の特集上映「Filmmaker in Focus - Takashi Miike」が組まれ、「初恋」とあわせて「13人の刺客」「オーディション」「殺し屋1」「DEAD OR ALIVE・犯罪者」が上映された。

「初恋」ポスタービジュアル

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「初恋」の上映会場には900人の観客が集結。三池は「ナマステ。こんなに多くの方々に来ていただき光栄です。優しい幸せになれる映画になっています。楽しんでください」と挨拶し、一緒に客席で鑑賞した。エンドロールになると、客席から割れんばかりの拍手が巻き起こる。上映後のQ&Aトークショーでは、三池が「近年日本のラブストーリーには描かれない“ヤクザ”を描かないかというお話をいただいたのがきっかけです。スタッフ一同、みんな生き生きして作ったので、できるだけたくさんの人に観ていただきたい」と本作を紹介。作風に関して、自身の性格を表しているかと尋ねられると「自分は穏やかな人間で臆病者なんです。そういう人間って子供の頃から、強い人間に強い憧れを持っている。実は僕自身、観客としてはこういう作品はあまり観ないです」と打ち明ける。

第50回インド国際映画祭の様子。左端が三池崇史。

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さまざまなジャンルを手がけていることに対し、どのようなモチベーションで挑んでいるのかという質問も。三池は「今制作しているもので、3歳から6歳の女の子向け作品がある。愛で人間を救うヒーローもの。それはチャレンジさせてもらっている。流れに沿って泳いでいるので、どこに行き着くか楽しみにしている。まあ、この先そんなに仕事も来ないでしょう(笑) 」と言って笑いを誘う。制作するうえで楽しいジャンルを尋ねられると「ジャンルとは、映画を観客に届けるときにカテゴライズするものだと思っている。作るときは意識してない。今まで撮ったことのないカットやシーンがあると、うれしく感じます」と回答。「映画を作るという行為は、物事の捉え方が問われていると思う。人間っていろいろ大変だけど、それを悲しいと捉えるか面白いと捉えるか。観客の感性によって大きく変わる。自分たちはそれをコントロールしたいわけじゃない。誰でもメッセージを待って生きているし、映画もその中の1つに過ぎない」と力強く語った。

第50回インド国際映画祭に参加した三池崇史(中央)。

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好きなインド映画の質問には、最近観た作品として「娘をオリンピック選手にする『ダンガル きっと、つよくなる』。あの映画は素晴らしかった」と答える三池。「インドの監督って100本とか撮るよね。自分はインドに生まれていれば普通の監督だったと思う(笑)。いつかインドの魅力を描いた映画をインドで撮れたら」と、ボリウッド映画への興味を示した。なお三池は、翌日11月28日に行われたクロージングセレモニーにも出席。1万人を超える観客を前に「出品されている作品の質がとても高くて驚きました」と感想を伝えた。

窪田正孝が主演を務めた「初恋」は2020年2月28日に全国で公開。

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(c)2020「初恋」製作委員会

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