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前田敦子が「旅セカ」で危険な遊具に涙、黒沢清は柄本時生に「妖精」をオーダー

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「旅のおわり世界のはじまり」公開記念舞台挨拶の様子。左から染谷将太、前田敦子、加瀬亮、柄本時生。

「旅のおわり世界のはじまり」公開記念舞台挨拶の様子。左から染谷将太、前田敦子、加瀬亮、柄本時生。

旅のおわり世界のはじまり」の公開記念舞台挨拶が本日6月15日に東京・テアトル新宿で行われ、キャストの前田敦子加瀬亮染谷将太柄本時生、アディズ・ラジャボフ、監督を務めた黒沢清が登壇した。

黒沢がオリジナル脚本を執筆し、ウズベキスタンで1カ月にわたるオールロケ撮影に挑んだ本作。“伝説の怪魚”を探すためウズベキスタンを訪れた、前田演じるテレビ番組のリポーター・葉子の成長が描かれる。MCから撮影の思い出を問われた黒沢は、前田が危険な遊具に乗るシーンを振り返り「プロデューサーとロケハンをしていて見つけたんです。彼が乗った瞬間絶叫していて、これはいけるなと思いました」とニヤリ。前田が苦笑しながら「私4回乗ったんですよ……」と明かすと、観客から驚きの声が上がる。加瀬は「前田さんがすごい顔で降りてきて、涙が止まらない様子で、大げさだなあと思ったんです」と述べ、前田から「ひどい、ひどいです!」とブーイングされる。しかし加瀬は、前田のあとに挑戦したと述べ「僕は1回で充分ですね……」と遊具の威力を回想していた。

続けて加瀬は、仲のいい青木崇高が撮影中にウズベキスタンまで遊びに来たことを明かす。「実は彼が大河ドラマの撮影中だったということを知らなかったんですが、旅好きな人なので休みの日を教えたら本当に来てくれました。3、4日いたんじゃないかなと思います」と回想。加瀬と同様に青木と親交がある柄本は、青木がやってくることを知ってある頼み事をしたという。「日本から持ってきてほしいものをバーっと青木さんにお願いしました(笑)。納豆や米など、どういう方法で持ってくるのかみんなで楽しみにしていました」と語った。

染谷は、ディレクターの吉岡を演じるにあたって黒沢を観察したと述懐。「衣装担当の方も監督をイメージしていたそうなんです。かばんの背負い方もまねしました。劇中の振る舞いは、意識しなくても監督に近くなっていきました」と語った。柄本は、自身が演じたADの佐々木のイメージについて黒沢から「妖精のように」とオーダーされたことを「妖精を知らないので、どうすればいいかなと思いました。みんなの邪魔にならないようにすれば妖精っぽいのかなと(笑)」と振り返る。黒沢は柄本を見ながら「見事な妖精ぶりでしたよ!」と述べて観客を笑わせ、「普段はそこにいても目に見えないけど、ここぞというところにフッと出てきて言った言葉で決定的にみんなを動かす役です」とコメントした。

日本語での長ゼリフに挑戦した感想をMCから問われたラジャボフは、完成した作品を昨日観たことを明かし「5秒ぐらい、自分自身が日本人なんじゃないかと思いました。でも劇場を出たらやっぱり日本語ができないなと感じましたね」と笑顔に。撮影中、黒沢とは通訳を介してコミュニケーションを取っていたものの、終盤は通訳が訳し終える前に黒沢の意図を理解できるようになっていたと話し「もし1年ぐらいご一緒できたらもっと話せるようになっていたかもしれませんね」と述懐する。黒沢は「彼と出会えたことは最大の幸福だと思います。日本語がまったく話せない段階から、彼の天才的な演技力でもって素晴らしいシーンを撮ることができました。アディスさんという素晴らしい俳優を皆さんに紹介できただけでもこの映画を作った価値がありました」と絶賛した。

イベントでは、ウズベキスタン駐日大使のガイラト・ファジーロフが公開を祝し、前田と黒沢に花束を贈るシーンも。最後に前田は「私にとって本当に大切な大切な作品なので、皆さんどうかよろしくお願いいたします」と呼びかけ、イベントを締めくくった。

(c)2019「旅のおわり世界のはじまり」製作委員会/UZBEKKINO

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