山内マリコの小説「あのこは貴族」映画化、東京で異なる階級に生きる女性描く

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「ここは退屈迎えに来て」「アズミ・ハルコは行方不明」などで知られる山内マリコの小説「あのこは貴族」が映画化されることがわかった。

「あのこは貴族」書影

「あのこは貴族」書影

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あのこは貴族」は、東京の異なる階級に生きる女性たちの葛藤を描いた作品。20代半ばに婚約者に別れを告げられた箱入り娘の華子は、焦って始めた婚活が長引きうんざりしていた矢先、さわやかなイケメンの弁護士・幸一郎と出会う。一方、慶應大学を中退し水商売を経験しながら生きてきた地方出身の美紀は、幸一郎と出席したパーティで知り合った女性に誘われて向かった先で、思いがけない出会いをすることに。生まれも育ちも違う華子と美紀はやがて巡り会い、互いの世界に触れることになる。

監督と脚本を担当するのは「グッド・ストライプス」で新藤兼人賞の金賞を獲得した岨手由貴子。岨手は撮影地である東京について「収入、容姿、出自で住み分けされ、同じ場所にいてもそれぞれが違う世界を生きる、特異なマナーが存在する街」と述べ、「そこで生きるある世代のレクイエムとして、また2019年の東京の記録として、この映画を作り上げたいと思っています」と意気込んでいる。

また山内は「東京のいまとシスターフッド、女性を分断するものからの解放。原作に込めたものを、岨手監督に託したいと思います」とコメントした。

映画「あのこは貴族」の公開時期は現在のところ発表されていない。なお装丁を一新した文庫版が5月17日に発売される予定。

山内マリコ コメント

4年前、岨手監督の「グッド・ストライプス」を観たとき、シンパシーとともにものすごい才能を感じました。こういう作品をもっと観たいんだよ!と心から思いました。以来ずっと次回作を待ち望んでいた彼女の新作が観られることに、一ファンとしてとても喜んでいます。東京のいまとシスターフッド、女性を分断するものからの解放。原作に込めたものを、岨手監督に託したいと思います。

岨手由貴子 コメント

“東京”という街を描いた「あのこは貴族」を、オリンピック前の東京で撮影できることに、とてもワクワクしています。
収入、容姿、出自で住み分けされ、同じ場所にいてもそれぞれが違う世界を生きる、特異なマナーが存在する街。
そこで生きるある世代のレクイエムとして、また2019年の東京の記録として、この映画を作り上げたいと思っています。

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(c)山内マリコ/集英社・『あのこは貴族』製作委員会

読者の反応

ジェーン・スー @janesu112

山内マリコの小説「あのこは貴族」映画化、東京で異なる階級に生きる女性描く(コメントあり) - 映画ナタリー https://t.co/zd0simCEI8 おおー!監督は #岨手由貴子 さん。 これは素敵な組み合わせ。

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