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中田秀夫の最新作「殺人鬼を飼う女」4月公開、“ジャンル映画”生む新企画発足

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KADOKAWAとハピネットによる共同製作で、エッジの効いた“ジャンル映画”を生み出す「ハイテンション・ムービー・プロジェクト」が発足。第1弾として「リング」「スマホを落としただけなのに」の中田秀夫が監督を務める「殺人鬼を飼う女」が、4月12日より東京・テアトル新宿ほか全国で公開される。

大石圭による同名ホラー小説を原作に、幼少期に義父から受けた性的虐待が原因で解離性同一性障害となった女性キョウコの姿を描く本作。別人格を作ることで自身を守ってきたキョウコの中には、彼女を愛するレズビアンの直美、性的に自由奔放なゆかり、小学生のハルが同居していた。しかし隣人の小説家に恋心を抱いたことをきっかけに、彼女の中で保たれていた均衡が崩れ始めていく。

本作では、キョウコを含む4つの人格を4人の女優が演じている。「ホワイトリリー」でも中田とタッグを組んだ飛鳥凛がキョウコを演じるほか、直美役に大島正華、ゆかり役に松山愛里、ハル役に中谷仁美が抜擢された。そのほか水橋研二根岸季衣浜田信也吉岡睦雄が出演。ドラマ「コック警部の晩餐会」、アニメ「カミワザ・ワンダ」に参加した吉田香織が脚本を手がけた。中田と飛鳥、プロデューサーの小林剛と永田芳弘によるコメントは下記の通り。

また「ハイテンション・ムービー・プロジェクト」の第2弾として、同じく大石原作の「アンダー・ユア・ベッド」が2019年夏に公開。同作では、「バイロケーション」「劇場版 零~ゼロ~」「氷菓」の安里麻里がメガホンを取る。

※「殺人鬼を飼う女」はR18+指定作品

中田秀夫 コメント

「殺人鬼を飼う女」は、エロス(恋愛)+サスペンスという、私が追求し続けたいジャンルの組み合わせで、原作の世界観を守りつつ、どのように鋭角的な映画にできるかが私にとってのチャレンジでした。ラブシーンもクライマックスには男一人対女三人という場面があり、これもキャスト・スタッフと共に数日に渡る熱のこもったリハーサルを重ね、撮影に臨みました。
「ホワイトリリー」に引き続き飛鳥凛さんには、たいへん難しい役どころを演じていただき、危うさ、儚さと共に鬼気迫るヒロイン像を創り上げてくださったと思います。また、相手役の水橋研二さんにも繊細な作家役でありながら、アクションもの的な壮絶なラブシーンをお願いしました。松山愛里さん、中谷仁美さん、大島正華さんたちも肉体と精神をギリギリまで追い込まれた女性像たちを、そして根岸季衣さんには、映画「グロリア」を合言葉にこれぞ「鬼母」の極みを、堂々と演じていただきました。
自信作です。ご堪能いただければと願っております。

飛鳥凛 コメント

主人公のキョウコは、他にもいくつかの人格を内に秘めていて、その人格がいつ入れ替わるか予測できないという、非常に難解な役どころでした。キョウコ以外の3つの人格を、映画の中では別の女優さんたちが演じているのですが、1人の人間を4人で分けて演じるというところが複雑で、それぞれのキャラクターを掘り下げるディスカッションを4人で何度もしてから撮影に臨みました。
監督には「感情が内から湧き出るように!」「そこは獣のように!」など、かなり独特の表現で演出していただきました。中田監督の映画の主演を務めさせていただくのは二度目ですが「飛鳥さんは以前より芝居が好きになったよね!」と言われたのが嬉しかったです。もちろん元々芝居は好きですが、以前よりも、綺麗なうわべの部分だけでなく人間の本質をさらに追求することを念頭に置いて臨んだことで、自分の中の芝居の意識がより深いものになったのかなと。見せたくないような汚いところも沢山見せていると思います(笑)。今作は、自分の全てを注ぎ込んだ作品です。ぜひ沢山の方に見ていただけたら嬉しいです。

小林剛(KADOKAWA)、永田芳弘(ハピネット)共同コメント

この度、KADOKAWAとハピネットはホラーやサスペンスといったジャンルで、特にエッジの立った作品を共同で開発、発信していくプロジェクトを立ち上げました。それがハイテンション・ムービー・プロジェクトです。第1弾として中田秀夫監督「殺人鬼を飼う女」、第2弾として安里麻里監督「アンダー・ユア・ベッド」を公開・リリース致します。コンセプトは“リミッターをはずせ”。クリエイターの皆さんにハイコンセプトな題材、内容を、思うままに作っていただく。映倫審査R-18指定も辞さず。そんな作品作りを目指していきます。閉塞したこの時代に鋭利な刃物の一刺しをする本シリーズ、ぜひご期待ください。

(c)2019「殺人鬼を飼う女」製作委員会

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