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「犬ヶ島」W・アンダーソン、日本の観客へ「世界で一番この映画を理解してくれる」

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左から野村訓市、コーユー・ランキン、ウェス・アンダーソン。

左から野村訓市、コーユー・ランキン、ウェス・アンダーソン。

犬ヶ島」の初日舞台挨拶が5月25日に東京・TOHOシネマズ 六本木ヒルズで行われ、監督のウェス・アンダーソン、キャストのコーユー・ランキン、野村訓市が参加した。

「犬ヶ島」は近未来の日本のメガ崎市を舞台とするストップモーションアニメ。アンダーソンが、“犬インフルエンザ”の流行により“犬ヶ島”に隔離された少年アタリと犬たちの冒険を描いた。

本作の制作に約6年間を費やしたというアンダーソン。「まずは声を吹き替えるキャストの方々とのアフレコ収録があるんだ。とても楽しい時間であっという間に過ぎていった。その次はアニメーターと、実際のパペットを動かしながら撮影を進めていく。何年も時間のかかる大変な仕事だけど、幸いにも僕のチームは素晴らしい技術を持ったエキスパートがそろっていたから、とても楽しく作業することができたよ」と振り返る。2011年に封切られた自身の監督作「ファンタスティック Mr.FOX」のスタッフが数多く関わっていることに触れ、「僕たちはお互いの仕事の進め方をよくわかっているから、コミュニケーションシステムが完璧だった。それにこういったアニメーションは常に微調整をすることができるけど、実写映画となるとそのときの場所やキャストの都合もあって、その瞬間でしか撮ることができないシーンがたくさんある。そういった意味でも今回はとても楽に進められたかなと思っているよ」と説明した。

続けてアンダーソンは映画のテーマカラーに関して「通常は撮影前からカラーチャートを作って色を決めているんだ。でもこの映画は全シーン通してゴミが多く空の色も暗くて、ハッピーな場所じゃないから、結果的にどんよりした色になってしまった。テーマカラーもゴミ色になってしまったなって思っているよ(笑)」とジョークを飛ばす。キャスティングについて聞かれると「最初にキャスティングしたのはブライアン(・クランストン)だったよ。彼とは初めての仕事でチーフ役をオファーしたんだけど、本当に素晴らしい声だった」と述懐。

野村はメガ崎市の市長・小林に声を当てた。「制作に入る前に絵コンテ用に音を録るんですが、『君の声が一番悪役っぽいっから』と言われながら悪役にキャスティングされてしまいました」と思い出を語る。アンダーソンは野村の配役について「小林市長のはずじゃなかったんだけど、低くて印象に残る悪役の声は彼しかいないと思って残すことに決めたんだ」と明かした。

イベントの終盤、ランキンは映画の見どころを「人間と犬の愛情がとても強いので、せひ注目してください」とアピール。そしてアンダーソンは「日本の観客の皆さんが世界で一番この映画を理解してくれると思っているんだ。日本の人や文化にインスパイアされてできている部分がたくさんあるからね。この映画の日本は僕の想像からできているミニチュアの日本だし、ちょっと慣れ親しんだものとは違うかもしれないけど、是非こんな日本にも行ってみたいなと思ってもらえることを祈っているよ」と思いを伝えた。

「犬ヶ島」は全国で公開中。

(c)2018 Twentieth Century Fox Film Corporation

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