6度の暗殺未遂を生き延びたヨーロッパの大富豪ザ・ザ・コルダが、修道女で娘のリーズルを後継人に指名することから始まる本作。舞台となるのは古代、地中海に位置していたフェニキアが架空の“大独立国”として存在している世界だ。劇中では画策していたビジネスの危機的状況を打開すべく、ザ・ザがリーズルと家庭教師ビョルンを引き連れてフェニキア全土を横断していくさまが描かれる。ザ・ザをベニチオ・デル・トロ、リーズルをミア・スレアプレトンが演じた。
「バービー」のアラン役で知られるセラは「母と一緒に『ザ・ロイヤル・テネンバウムズ』を観ました。それはある種の啓示だったように思います。それから『天才マックスの世界』に夢中になって、何度も何度も観たし、サントラも聴きこんだよ」とアンダーソン作品とともに育ってきたと語る。そんな彼がアンダーソン作品に参加するのはこれが初めて。実はアンダーソンは前作「アステロイド・シティ」でセラにオファーしていたものの、製作スケジュールがセラの長男の誕生と重なってしまったために出演が難しくなったという。今作のオファーには即答でOKを出したとのことで、「脚本を読んでみると、面白い世界観が描かれていて、さまざまなエピソードがちりばめられた、はじけた冒険譚でした。キャラクターも魅力的で、やりがいのありそうな人物だったから、本当に素晴らしい贈り物のように感じましたね」とコメントしている。
セラの演じるビョルンは、ノルウェー出身の家庭教師で、昆虫学者のビョルン。ザ・ザとその娘リーズルによる資金集めの旅になりゆきで同行する役どころだ。アンダーソンが「この役を任せられるのはセラだけ」「ビョルンの振る舞いも訛りも見た目も、セラが作り上げたもの」だと話す一方で、セラは「ビョルンの人物像は脚本の中で完成されていた」という。「ただ、役作りを始めたばかりのときに僕が訛りの入れ方について話すと、ウェスは少し驚いていたように思います。もちろん彼自身が脚本を書いてノルウェー人の設定にしたんですが、僕がキャストに挙がるまで具体的な話し方のイメージをあまり考えていなかったんでしょう。それを一緒に固めて形にしていき、撮影を進めました」と付け加えた。
セラは撮影中に、アンダーソンから編集室に誘われたという。「ウェスが編集している間、一緒に夕食をともにして、映画が少しずつ完成していく様子を見るのが最高だった。自分が関わっていないシーンを観るのもエキサイティングだし、映画ができあがっていくさまを見るのも、ウェスの仕事ぶりを見るのも、とても特別なことなんです。どの段階でも、どの過程でも、ウェスは彼独特のやり方で仕事をしているように感じました」と振り返っている。
アンダーソン監督に魅了されたセラは、「また一緒に仕事がしたい」と話す。「今何を作っているのか知らないけれど、きっと楽しいでしょう。ウェスと仕事を続けたい。彼は偉大な仕事をするし、素敵な経験になるし、やりがいがあって楽しいし、素晴らしい時間を過ごすことができる。彼は本当に最高のホストだと思います」と述べた。そしてセラは6月に公開されたドイツの筆記具ブランド・モンブランのためにアンダーソンが手がけたショートフィルムにも登場。「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」にも出演するルパート・フレンドともに、アンダーソンと共演した。
「ザ・ザ・コルダのフェニキア計画」は9月19日より東京・TOHOシネマズ シャンテ、WHITE CINE QUINTO(ホワイト シネクイント)ほか全国で公開。
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