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藤竜也が「東の狼」キューバ人監督との撮影回想「オオカミは愛だ、と言われた」

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左から河瀬直美、藤竜也。

左から河瀬直美、藤竜也。

東の狼」が本日10月28日に東京・六本木アカデミーヒルズで上映され、主演を務めた藤竜也とエグゼクティブプロデューサーの河瀬直美が登壇した。

キューバの新鋭監督カルロス・M・キンテラがメガホンを取った本作は、絶滅したとされるオオカミを追い求める猟師アキラを主人公にした物語。河瀬がディレクターを務める、なら国際映画祭のプロジェクトNARAtive 2016として誕生し、奈良・東吉野村をメインロケ地に撮影された。キンテラは、黒木和雄が1969年に発表した「キューバの恋人」にインスピレーションを受けたことを明かしている。

本日の対談は第30回東京国際映画祭「TIFF マスタークラス 河瀬直美監督スペシャルトークイベント」の一環として実施された。キンテラとの出会いを藤は「彼が奈良を舞台にキューバの映画を撮るんだと宣言していて。撮影中も我々にはわからないことがたくさんありました」と回想。そして「カルロスにとってオオカミは生物であると同時に、ほかにいろんな意味があるんじゃないか」と撮影をともにした実感を語る。

続いて河瀬は「この映画にはあらゆる比喩が含まれていて」と本作の難解さを示唆し、「ニホンオオカミの生存が最後に確認された地として知られる東吉野でアキラは、オオカミはまだいると信じています。そして実際にいるんです。それを殺すか、殺さないかがこの作品の大きなテーマ」と説明。藤は洞窟でオオカミと対峙するシーンの撮影を振り返り、「監督に聞いたんですよ。『あなたにとってオオカミとはなんだ? 答えてくれなきゃどういう表情をしていいかわからない』ってね。そしたら彼に『オオカミは愛だ』と言われ、ますますわからなくなった」と笑った。

最後に河瀬が、藤が本作への出演を承諾した際の「今年の桜は吉野で見ることにします」という発言を明かすと、藤は照れ笑いを浮かべ壇上をあとにした。「東の狼」は、2018年2月3日より全国で順次ロードショー。

※河瀬直美の瀬は旧字体が正式表記

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