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阪本順治、「エルネスト」記者会見で「革命戦士ではなく普通の医学生描いた」と述懐

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「エルネスト」記者会見での阪本順治。

「エルネスト」記者会見での阪本順治。

エルネスト」の記者会見が本日8月23日、東京・日本プレスセンターにて開催され、監督の阪本順治が登壇した。

本作は、キューバの革命家チェ・ゲバラのゲリラ隊に参加した実在の日系人医学生・フレディ前村の姿を描いた日本とキューバの合作映画。オダギリジョーが前村を演じ、永山絢斗、ホワン・ミゲル・バレロ・アコスタらが脇を固める。

阪本は「大学時代に新聞部に所属して、三里塚闘争が1面を飾るような新聞を作っていたんです。でも僕はそこに映画評などを書いていました」と振り返り、「当時は政治に疎かったんですけど、チェ・ゲバラのことはもちろん知っていました。詳しく追求したわけではありませんが、彼のカリスマ性、色気に魅力を感じていましたね。そのときは将来彼のことを映画化しようなんて思ってもいなかった」と述懐する。

前村について阪本は「2013年の後半にある映画の企画を考えていたんです。その中で日系移民を描こうと考え、調べているうちにフレディ前村のことを知りました」と述べ、「ゲバラとともにボリビア戦線で闘い、後に処刑される彼のことに強く興味を持ちました」と映画の主人公に選んだ理由を語る。

医者を目指してキューバに渡った前村。阪本は「ゲバラとともに戦った革命戦士の姿ではなく、普通の医学生がどういうキャンパスライフを経てそのような運命を背負ったのかを描きたかった」と語り、「だからこの映画の中心はフレディの学生生活です。名もなき医学生が名もなき戦士となって処刑される過程が描かれています」と作品の主題を明かす。

「ゲバラやフィデル・カストロのキャスティングが大変だった」と前置きした阪本は「でも現地のスタッフが『再現ドラマじゃないんだからそっくりさんを求めるな』と言ってくれて、踏ん切りがつきました」と回想。日本のスタッフ27人、キューバ側が100人の大所帯で撮影を行ったことに触れ、阪本は「現地のスタッフに『日本人が主演であってもキューバ人である自分たちの映画』だとおっしゃっていただいた」と感慨深げに語った。

「エルネスト」は、10月6日より東京・TOHOシネマズ 新宿ほかにて全国ロードショー。

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