「無限の住人」木村拓哉の万次役は“運命的”、三池崇史が撮影現場で語る

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木村拓哉が主演を務める「無限の住人」の撮影が京都で行われ、監督の三池崇史が本作について語った。

「無限の住人」撮影現場にて、福士蒼汰(右)に演出する三池崇史(左)。

「無限の住人」撮影現場にて、福士蒼汰(右)に演出する三池崇史(左)。

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「無限の住人」イメージカット

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沙村広明の同名マンガを原作とした「無限の住人」は、木村演じる不死身の剣士・万次の戦いを描く時代劇エンタテインメント。彼に用心棒を依頼する少女・浅野凜役の杉咲花、剣客集団・逸刀流を束ねる天津影久役の福士蒼汰、天津が信頼を寄せる女剣士・乙橘槇絵役の戸田恵梨香が共演に名を連ね、1月に無事クランクアップを迎えた。

「無限の住人」メイキングカット

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撮影開始からおよそ2カ月が過ぎた1月某日。朽ち果てた宿場町が再現された京都の山間にて、撮影はクライマックスに差し掛かっていた。独眼の万次を演じるにあたり、特殊メイクで右目を塞ぎ撮影に臨む木村。日本を代表するスターとして芸能界で生きてきた彼が不老不死の侍を演じることに対し、三池は「自分から見ると非常に運命的な役」だと話す。また「まったく違うところで生まれ育った作家が作り上げたキャラクターだけど、リンクすることがあるんだなと。そういうものと出会っていく強さは必要ですよね」とも。さらに「(木村は)日本で唯一、スーパースターって言える人物。万次は闇の世界に生きている奴だけど、きっとジャニーズに入ってたらいい線いったんじゃないかな?」と続けると、木村から「たぶんクビになりますよ(笑)」とツッコミが入った。

「無限の住人」メイキングカット

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殺戮シーンの撮影を終えた現場には、大量の血糊の跡が。木に染み込んで時間の経過を感じさせるものから、地面にどろりと光る生々しいものまで、あらゆる場所が赤く染められている。劇中における血の描写について、三池は「忌まわしいものって捉えられがちだけど、生きている証とも言える。皆さん数日前までは生きてましたので、(血糊も)そのエネルギーの分だけあります」とコメント。暴力の描写については「美しいものではないし否定すべきものなんでしょうが、瞬間的に光るものがある。逃れられない人間の本質というか。時代劇って斬り合っていい世界なんで、平気で出せるんですよね。ルールに則って仲良く平和で生きていくために生まれてくるストレス。それを発散できるっていうのが自分にとっての時代劇の面白さ」と分析する。

第67回ヴェネツィア国際映画祭出品作「十三人の刺客」、第64回カンヌ国際映画祭出品作「一命」などで世界に名を知らしめてきた三池。エグゼクティブプロデューサーの小岩井宏悦によれば、本作においても海外マーケットを視野に入れているとのことだが、三池は「景気付けにそう言うわけですよ(笑)」と謙遜。「我々が真剣に作れば世界中がびっくりするものができるんじゃないかと信じていたいっていうのもある。でも世界でこういうのがウケるってリサーチして作っていくと、それは1つの商品になってしまう。だからいったん全部忘れて、自分たちのやりたいことをやりたいように。そうやって作ったものが評価されるという順番じゃないと、僕らとしても非常に困るんですよね」と打ち明け、「無我夢中にやっていれば日本人にしか作れない日本の物語ができて、観たことのない価値のあるものになるんではないかと信じているだけです。あとはもう精一杯役者が演じて、日本のスタッフが撮れば、世界の人々が喜んでくれるでしょう」と意気込みをのぞかせた。

「無限の住人」は、2017年4月29日より全国ロードショー。

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(c)沙村広明/講談社 (c)2017映画「無限の住人」製作委員会

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